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旋回性能に磨きをかけたサーキットスペック!
過走行でエンジンはへたり気味!?
BMWのメンテナンス&チューニングを得意とする茨城県の“クリエイティブガレージK・T・O”が製作したこの美しいE36M3は、もてぎジョイ耐やアイドラーズを主戦場としているサーキット仕様だ。
心臓部に収まるのは、カタログスペック321psを誇る後期型のS50B32(3.2L直6)。M’sインテークにスプリットファイアコイル、センターパイプ、チタンマフラーなどを装備しているが、10万kmノンオーバーホールというエンジンは若干のパワーダウンも否めない状態だという。
メカニカルグリップを高めるために、前後とも9.0JのATS製ホイールに255幅のアドバンA050をセット。当然、E36のボディでは厳しいサイズのため、純正フェンダーを叩き出してワイドタイヤを押し込んでいる。
ブレーキはフロントがブレンボ6ポット+エンドレスローター。リヤが135用のキャリパーにE46M3のローターを流用して強化を図る。サスペンションはジールファンクションだ。
室内は無駄な装備の一切を省いた完全レース仕様だ。ヘッドサポート付きのシートはレーステック製、レーシングハーネスはTRS製を装備している。
ダウンフォースの増強を目的に空力パーツは随所に装着されているが、それらもカーボン製を極力採用することで重量増を抑えている。軽さが生命線の仕様だけに、これらのパーツチョイスもタイムに大きな影響を与えるわけだ。
取材時のベストタイムは1分3秒268。日頃のメンテナンス有ってこそのものではあるが、10万kmオーバーでこの速さはE36型M3の有する資質の高さと、工業製品としての堅牢さを強く感じさせられる結果だ。
●取材協力:クリエイティブガレージ 茨城県行方市小貫182-20 TEL:0291-35-2143