「2代目デミオはターボとの相性が良いんです!」TD04Hタービン仕様で30馬力アップを達成

エンジン本体はノーマルのままTD04Hタービンをセット!

内外装のメイキングはオーナー自らが手がける

ATやCVTのみの設定というコンパクトカーが多い中、4WD以外のグレード全てに5速MTが用意された2代目デミオ(DY系)。スタイルは実用的な背高ハッチだが、元気に回るエンジンと合わせて走りも相当楽しめる。

そこでオーナーが選んだのは1.3Lの5速MTモデル(DY3W)だったが、すぐにパワー不足を痛感。フジタエンジニアリングでボルトオンターボ仕様へと生まれ変わることになった。

エンジン本体はヘッドガスケットを含めてノーマルのまま、EXマニを製作してTD04Hタービンをセット。最大ブースト圧は0.5キロで、燃料系はレギュレーターで燃圧のみ高め、トラストのeマネージで燃調を制御。最高出力はノーマルから30psアップの125psを実現している。

藤田代表いわく「ノーマルでメタルヘッドガスケットが入ってるので、ボルトオンターボ化でもブースト圧が低ければ、エンジン本体に手を入れる必要はありませんよ」とのこと。ちなみに、現状でインジェクターは全噴射しているため、今後のステップアップに合わせて容量拡大が図られる。

ZJ-VEは後方排気のため、タービンはバルクヘッドとの間に装着され、下側からハウジングの一部を確認できるのみ。ブースト圧はアクチュエーターで制御される。また、センターカートリッジ部からオイルパンへとリターンパイプが新設されているのが分かる。

足回りにはテインのスーパーコンパクトをセット。スプリングレートはフロント4kg/mm、リヤ1.4kg/mmとなる。一方、ブレーキはフロントにエンドレスマイクロ6キャリパー+ローターが装着され、ドラム式のリヤは自作ダミーローターでディスクブレーキ風に見せている。

フロント周りは、デュエルスポーツFRPボンネットにマツダスピードフロントバンパーを装着。さらに、オーナー自らがフォグランプ下にダクト加工を施し、自作カーボンカナードも追加される。

ホイールはOZクロノの15インチで、サイズは前後6.5Jオフセット+40。これにミシュランパイロットプレセダ(185/55-15)を組み合わせる。

追加メーターはメータークラスター右側にブースト計、Aピラーに水温/油温計をセットして、ダッシュボード上のデフィリンクディスプレイで油圧/燃圧を表示する。

メインメーターには自発光式のベリーサ用を流用。オーナーいわく、「前期型用なら完全カプラーオンで装着できますよ。アテンザ用流用もありますけど、タンク容量が違うので燃料計が狂ってしまうんですよね」とのこと。

リヤスポイラーはステーを自作した上で、ラ・アンスポーツのスイフトスポーツ用を流用。サイドステップとリヤアンダースポイラーはマツダスピード製だ。また「だれも装着してないモノが欲しかった」ということで、ネットオークションで手に入れたマフラーを装着。ちなみに、リヤエンブレム下の“turbo”バッジはホンダバモスターボ用とのこと。

「この仕様で2万km乗りましたけど、またパワー不足を感じてきて。なので近々、排気量を1.5Lに拡大してインタークーラーも装着します。これで、さらにブーストをかけられるようになりますからね」。

オーナーとフジタエンジニアリングの二人三脚で進化してきたデミオ。ただし、エンジンチューンに関しては、まだまだ発展途上にあるというわけだ。(OPTION誌2009年8月号付録より抜粋)

●取材協力:フジタエンジニアリング 大阪府堺市東区八下町1丁82-1 TEL:072-258-1313

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