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美しさにも拘った匠のインストールテクニック!
走りを犠牲にしない的確なサウンドチューニングに注目
東京都荒川区に店舗を構える“サウンドプロ”。インストーラーの江口さんがJZA80に乗っていることや、織戸学選手のプライベートカー(JZA80)のオーディオインストールを手掛けたこともあって、多くのスープラオーナーに支持されているカスタムオーディオショップだ。
今回、紹介するマシンのオーナーも江口さんのスープラ仲間の一人。オーダーはズバリ「とにかくカッコ良くインストールして欲しい」というものだった。
とはいえ、スタイルだけのインストールではプロの名がすたる。そこでサウンドプロは、予算の中で見た目も音質も追求したシステムプランを構築して応えた。
まず、ヘッドユニットは元々使っていたカロッツェリアのサイバーナビをそのまま使用。フロントスピーカーは江口さんが使っていたものを格安で譲ることで予算を抑えている。また、フロントスピーカーをサイバーナビの内蔵アンプで駆動させているのもコストダウンを狙ったもの。
フロントスピーカーはJBL『C608GTi』。2002年に発売され、コストパフォーマンスの高さでロングセラーとなった名機だ。しかし、JZA80の標準スピーカー位置は低音が鳴らしにくいため、低音域はサブウーファーに任せて中〜高音域に専念。スピーカーグリルはハイエンドモデル『670GTi』用を装着する。
なお、サウンドプロでは「スピーカーは純正位置にトレードインする」のがモットーだが、ダッシュ上面にあるツィーターを交換するにはダッシュボードの脱着が必要で予算がかさむ。さらに、入れ替え後もツイーターが上向きになるため、交換しても音響改善効果が低いと判断し、ドアトリムに装着している。
画像は取り外し前の純正スピーカー。コーン周辺のエッジ部が経年劣化で完全に無くなってしまっている。この状態でも駆動はするが、スピーカー前後の空気が繋がってしまい、高域と低域がきちんと鳴らないそうだ。
そこで、インナーパネル全面にデッドニングを施した上に、オリジナルのインナーバッフルを備えて、スピーカーの駆動環境を整えた。
リヤのラゲッジスペースに美しくレイアウトされているのは、低音域を担当するシステム。定格出力1000Wのモノラルアンプで、並列で配線された2基の30cmサブウーファーが担う。
なお、近年のサブウーファーは30cmクラスでも奥行きが小さくなっているため、小型エンクロージャー(スピーカーボックス)に収めることも可能。スペース確保が難しいスポーツカーでも、システムが構築しやすくなったというわけだ。
「“サブ”というだけあって、フロントの16cmスピーカーでは鳴らしにくい低音をサポートするのがサブウーファー本来の役割です。“ブンブン”と後ろで主張させるのではなく、前席で聴いて綺麗な低音が出ているね…という音作りが、当店のスタンスですね」と語るのは店長の竹原さん。
ちなみに、サブウーファー前には車高調の減衰ダイヤル調整用のフタが設けられている。走りを犠牲にしないこうしたメイキングは、スポーツカーへのカスタムオーディオ導入経験が豊富なショップならではのポイントだ。
「予算の中で必要なモノを選び、装着するのがプロオーディオインストーラーです。今回はフロントスピーカー交換と同時に、動作があやしくなっていたフロントドアのウインドウレギュレーター交換も行いました。カスタム映えするインテリアはJZA80ならではの特権ですね」とは竹原さん。
メンテナンスも兼ねたオーディオのアップグレードで、クルマの楽しみはより一層広がるのだ。
●取材協力:オーディオファクトリー サウンドプロ 東京都荒川区東尾久2-38-14 TEL:03-5913-8450
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オーディオファクトリー サウンドプロ
http://www.soundpro.jp/