「スタンス仕様でもサーキット全開!」欲張りチューンのWRX STIを捕獲

ワンオフのブリスターフェンダーでイメージ激変!

個性的なフェンダーに合わせたホイールチョイスも見事

1000馬力クラスのR35GT-Rやレーシングカーさながらのマシンメイクを施したRX-7など、硬派なチューンドがひしめくRH9走行会のパドックで、1台だけ毛色の違うWRX STIを発見。参加者の付き添いでやってきたスタンス仕様?などと思って眺めていたら、そのままコースインして鈴鹿サーキットを全開アタックしているではないか! 

オーナーは石川県在住の松井幹太さん。学生時代から軽自動車でタイムアタックや耐久レースをしていたという彼は、数年前にWRX STI(GRB)を購入。当初は走りに特化したチューニングを考えていたものの、イベントなどで様々なマシンを見ているうちに、スタンス系のカスタムを目指すことにしたそうだ。

ベースとなったWRX STIのイメージを激変させ、このマシンの最大の特徴と言ってもいいのがワンオフしてもらったという前後フェンダーだ。FRPで型を作ってから貼り付けているフェンダーは、前後ともに片側40mmワイドの設定。純正ラインとの接合部も自然な流れとなるように形状が工夫されており、ボディとの繋ぎ目はスムージングされている。

リヤフェンダーはドア部にもパネルが追加される形状で、ドアを開けたときの見栄えも考えられ、内部もきっちりと作り込まれていた。なお、フロントバンパーとリヤバンパーは純正で、サイドステップとサイドアンダーカナードのみチャージスピード製を装着。フロントのアンダーカナードはネット通販で購入したメーカー不明品ながら、統一感のある仕上がりになっているのがすごい!

ヘッドライトはポジションがコの字型に点灯する海外製のユニットでスモーク塗装が施されている。大胆なエラ状のダクトが特徴的なボンネットはMスポーツ製だ。

ワイドフェンダー化するのと同時に決めていたというホイールは、ワークのワークエモーションT5Rの2ピースで、ディスクがマットブラック、リムがチタンゴールドのオーダーカラーとなっている。サイズはフロントが10.5J-18+5、リヤは10.5J-18-13。フロントのみブレーキキャリパーをかわすため、ディープコンケイブのディスクを選択した。

組み合わされるタイヤはロゴが好みだったというNITTOのNT555G2で、サイズは前後とも265/35-18だ。ちなみに今回はこのタイヤにしてからはじめての走行で「グリップ的にはそれほどでもないかな」とのこと。

車高調は、326POWERのチャクリキダンパーをチョイス。バネレートはフロント14kg/mmのリヤ12kg/mmだ。以前まで装着していた、HKSハイパーマックスダンパー時よりも2kg/mmずつレートアップしたそうだが「思っていたよりもしなやかで、逆に沈み込みとかはこっちの方が感じられる。街乗りでも突き上げ感がなくて快適ですね」と大満足の様子。

外装と比べて室内はシンプルメイク。ナルディラリーにシフトノブ、スパルコのシートと、走りに必要不可欠な装備はひと通り揃えられている。

エンジン本体はノーマルだが、HKSのエアクリーナーとサクションパイプにインタークーラー、サードのスポーツ触媒に交換。コンピュータは石川県のチューニングショップ“TMワークス”にてROM書き換えされた吸排気ライトチューンという仕様だ。

マフラーは購入当初から付いていたメーカー不明品とのことだが、音が気に入っているため現在も継続して使っている。リヤバンパーは純正なものの、マルシェのディフューザーを追加したことでレーシーな雰囲気に仕上がった。

仕様変更してから鈴鹿サーキットを走るのは初とのことだったが、軽快に周回を重ねていた。今後もこの方向性で走りも大切にしつつチューニングしていくということなので、さらなる進化が楽しみだ。

PHOTO&TEXT:Daisuke YAMAMOTO

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