「窃盗団に負けるな! カーセキュリティーシステムの全て」開業以来“盗難被害ゼロ”を掲げるプロショップの選択

本当に効果がある製品を忖度なしで公開!

ニュースや新聞でもたびたび取り上げられている自動車盗難。その犯行の手口は年々、悪質&巧妙化している。窃盗団に一度狙われたら最後…という話も聞く。

ならば、大切な愛車を守るためにどうやって自衛していけば良いのか? 今回は90年代の国産スポーツモデルには必須の存在となったカーセキュリティーシステムについて、開業以来“盗難被害ゼロ”を掲げるプロショップ“A2M”で徹底調査。

「窃盗団にマークされたらどうせ盗まれるから必要はない」「セキュリティーは誤報があるから嫌だ」。そんな思いを抱くクルマ好きにこそ伝えたい、鉄壁の最新カーセキュリティーシステムをご覧いただこう。

社外カーセキュリティーシステムの基本

一般的なセキュリテーシステムの解説図(A2M提供)

一般的に、社外のカーセキュリティーシステムとは「イモビライザーを追加して、不正なエンジンスタートを阻止する」ものだ。

そして、社外カーセキュリティーにおける「イモビライザー」とは、簡単に言うと電流のオン/オフで接点を切り替えるリレー回路を指す。セルモーターに電気を送る配線をカットし、そこにイモビライザーをセット。セキュリティーを正しく解除するとイモビライザー内部に適切な電流が流れ、接点が繋がるのでセルモーターが回せる。

つまり、セキュリティーを解除しない限りは接点が繋がらないため、いくらやってもセルモーターが回らずエンジンが始動できないわけだ。

ちなみに、社外カーセキュリティーシステムは30年近くに渡って基本的な構造を変えていない。「適切な電流をリレーに流さない限り突破できない」というシンプルな構造こそが最大の武器なのである。

なお、巷で「カーセキュリティーは窃盗団に解析されている」という声も聞かれるが、これは大きな間違い。決して“いたちごっこ”などではなく、“確立された防御法”であることを覚えておいてほしい。

盗難保険をあてにしてはいけない?

万が一に備えて盗難保険に加入しているというオーナーも多いが、保険金は必ず支払われるわけではない。というのも、保険会社が考える車両盗難とは「オーナー側に一切の過失がない」ことが大前提。そのため、盗難被害発生後には当時の状況について1ヶ月以上かけて細かい調査が入り、過失があったと判断された場合は保険適用の対象にならないのだ。

例えばメインキーを紛失し、予備のキーを日頃から使用しているケース。元々、メインで使用していたキーの所在が明らかでないのは管理不十分と判断され、保険金がおりなかったという事例がある。加入するに越したことはないが、それだけで十分とは言えないのである。

選ぶべきカーセキュリティーシステム

「社外のカーセキュリティーシステムが皆等しく盗難に有効か」というと、残念ながらそうではない。そもそもカーセキュリティーシステムというものは、大きく分けて2種類に分類できる。それは“盗難警報装置”と“盗難防止装置”だ。

「盗難防止装置」と「盗難警報装置」は違う

どちらも「イモビライザーを追加して不正なエンジンスタートを阻止する」という役目は変わらない。

しかし『盗難警報装置』は、バッテリーの取り外しなど電源が遮断されると、アラームを含めたセキュリティー機能も全てオフになり、強制的なエンジンスタートが可能になってしまう。「社外カーセキュリティーシステムを入れていたのに盗まれた」という事例は多数存在するが、その多くの原因がこれだ。

一方の『盗難防止装置』は、バッテリーを取り外されてもイモビライザー機能が維持できるタイプ。アラームこそ鳴らなくなるが、強制的なエンジンスタートは防ぎ続けることが可能だ。具体的には、ユピテル製の“パンテーラ”&“ゴルゴ”、米国の“クリフォード”の3商品がこれに該当する。

MT車両は2つのイモビライザーを備えたタイプを選ぶべし

2ポイントイモビライザーシステムの説明図(A2M提供)

社外カーセキュリティーシステムの稼働中はセルモーターが回らないため不正なエンジンスタートは不可能だが、MT車に限ってはそうではない。MT車はイグニッション電源さえ立ち上がってしまえば、押しがけでのエンジンスタートが可能だからだ。

それを防ぐためには、セルモーターのみならずイグニッション電源にも介入できる2つ目のイモビライザーを備えた「2ポイントイモビライザーシステム」が必須となる。

そして先で触れた『盗難防止装置』とこの『2ポイントイモビライザーシステム』という両方の要件を満たす製品は、“パンテーラ”と“クリフォード”の2種類しか存在しない。MT車の盗難被害を本気で防ごうと考えたら、選択肢は自ずと限られてくるわけだ。

A2Mは「ユピテル製パンテーラ」を推す! その理由とは?

A2Mの撹上(かくあげ)代表が国産スポーツ車両にお勧めするのは、ユピテル製“パンテーラ”のZ105だ。盗難防止装置には他モデルもあるが、性能面でパンテーラ一択とのこと。

撹上代表は話す。「実は10年ほど前まではクリフォードをお勧めしていました。その状況が変わったのが2011年に起きた3.11の大震災です。クリフォードを付けていたクルマは地震の揺れでアラームを鳴らしていたんですが、パンテーラ装着車は一台として誤報がなかった。センサー類の細かい設定ができる点や、工業製品としてのクオリティも含め、パンテーラの方が断然上だと考えます」。

ちなみに、A2Mでは施工後の納車時に必ず「誤報はありません」と伝えてから引き渡している。その自信には、確固とした実績による裏付けがあることは言うまでもない。

実際のセキュリティーシステムの動作

車内には衝撃や音に加えてボンネット、左右ドア、そしてトランクの開閉を検知するセンサー類がスタンバイしているため、そのどこかに反応があると「ピピピッ」という初期警報が鳴り、それ以上の衝撃が加わると大音量のアラームが発報する。

傾斜センサーも備えているため、車両を傾けた場合でもアラームは鳴る。この有効性についてA2M撹上代表は「うちのお客様の話ですが、積載車を使った窃盗団にクルマを盗難されそうになったのですが、積み込みの際にスロープ上でアラームが発報。アラームを解除することができず、結局、積載車と共に放置されていたそうです」と語る。

効果的なオプションその1「バックアップサイレン」

窃盗団がセキュリティーシステム装着車両を狙う場合、まず真っ先にアラームを止めにかかる。つまり、バッテリーの取り外しだ。

その対策として有効なのが「バックアップサイレン」と呼ばれるオプション装備だ。これはバッテリーの取り外しを感知すると約15分間アラームを鳴らし続ける警報装置。言わば、バッテリー用のセキュリティーシステムである。

なお、一部で「バックアップサイレンは通常のバッテリー切れでもアラームを発する」との理由から装着を推奨しないプロショップも存在するが、それは知識不足。A2Mが取り扱うバックアップサイレンは、通常のバッテリー上がりのような緩やかな電圧降下では反応しない製品なので信頼性は非常に高い。

効果的なオプションその2「連動型ドライブレコーダー」

A2Mでは、パンテーラにユピテル製のドライブレコーダー(プロショップ限定モデル)を組み合わせることを推奨している。これにより、パンテーラが反応するとドライブレコーダーも作動するという連動システムが構築できるため、万が一盗難未遂が発生した場合にも犯人逮捕の糸口になる。

アラームが鳴った時の対処法

実際にセキュリティーシステムのアラームが鳴った場合、A2Mでは「愛車の元へ急行せず、警察に通報する」ことを呼びかけている。昨今の窃盗団は団体行動が基本。そんな連中と直接接触するのはあまりにも危険だからだ。命にも関わってくる問題なので、有事の際は焦らずに即110番を心がけるべし。

インストールに必要な予算

トータルコストは車種やメニューによって多少の変動はあるが、パンテーラZ105のインストールで約30万円。前後ドライブレコーダーなどのオプションパーツを追加したパッケージで約40万円という予算感だ。

このプライスをどう捉えるかはユーザーそれぞれの判断に委ねるが、チューニングベースとして人気が高いモデルの価値は高まる一方で、中古車相場も右肩上がりの上昇を続けている。自分の愛車の価値を再確認した上で、本当に守りたいならばセキュリティーシステムの導入を考えるべきだ。

セキュリティーシステムについて改めて整理

「社外セキュリティーシステムは誤報だらけで役に立たない」はもはや過去の話。『ちゃんとした製品』で『ちゃんとしたインストール』を行えば、限りなく100パーセントに近いレベルで車両盗難から愛車を守ることができる。盗難被害に怯える全てのクルマ好きは、開業以来“盗難被害ゼロ”を掲げるA2Mに一度相談してみてはいかがだろうか。

PHOTO:堤晋一(Shinichi TSUTSUMI)
●問い合わせ:A2M 群馬県桐生市広沢町7-5019-1 TEL:0277-46-9911

【関連リンク】
A2M
https://a2m.sc/

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