「格上を撃墜できるGK5型フィットRSの秘密とは!?」抜群の旋回性と加速性を武器に駆け抜ける!

タマ数豊富でリーズナブルな価格も魅力!

コスパに優れた現代版コンパクトスポーツ

ボーイズレーサーの定義である高性能コンパクトスポーツと言えば、決して外すことのできない1台がフィットRSだ。「最新こそ最良」という形で考えるならば、今秋のマイナーチェンジで2年ぶりに復活する新型RSも気になるところだが、ティザーサイトの室内画像はAT…。

というわけで、注目すべきはタマ数豊富で前期モデルなら100万円台半ばから手に入れられる、フィット第三世代のRS、GK5だろう。

「GE8のL15Aは非力でしたけど、GK5のL15Bは1.5Lとは思えない加速感で3速までならシビックにも負けない。4速以降はパワーの差が出てきますけど、3〜4速主体のステージなら旋回性の高さを武器にワンランク上のマシンだってカモれる逸材です。トーションビームで可動パーツが少ないことを逆手に取ってやれば、シビックよりもダイレクト感あるハンドリングのコーナリングマシンに仕上がりますよ」とは、ホンダのコンパクトスポーツに強いゼロファイター代表の林さんだ。

カタログスペックでは132ps&15.8kgmとなるL15Bだが、クロス気味の6速MTや車重の軽さもあって、1.5Lとは思えない痛快さ。パワーロスを回避しつつ高温時の安心感を引き出すため、ゼロファイターではモティーズM110(0W-20)を勧めている。

バンパー開口部が確保されているため、ノーマルでもクーリング性能は比較的高め。スポーツ走行主体とする場合でもラジエター強化のみでOKだ。

ノーマルでも走りの痛快さは楽しめるが、ECUを最適化すればストレートでシフトポイントが変わるぐらい速さは上乗せされる。ゼロファイターのオリジナルECUならクラッチ操作の点火カットでアクセル全開シフトまでも可能だ。

吸気温度補正によるパワーダウンを避けるため、スロットルまでの吸気システムは徹底的に断熱されている。吸気チューンは吸気効率を高めるよりも吸気温度上昇を抑制してのポテンシャル発揮を心がけるのがポイント。

L15Bは触媒一体型EXマニを採用しているため、排気チューンでポテンシャルが大きく変わることはない。サウンドやルックスを重視して好みのアイテムを投入すれば良いとのこと。

ポテンシャルが限られているからこそ気をつけたいのが空力。アンダーカバーを取り外すだけで、最高速が落ちてしまうこともあるほどだ。なお、燃料タンクは形状的に優れていて、コレクタータンク無しでもギリギリまで燃料を吸い上げられる。半分程度の給油として重量増を避けるのも有効。

クロスに近いギヤ比が楽しい6速ミッションはシンクロなどの不安もなく、ワイヤーリンケージでシフトフィールも良好。ファイナル変更の必要はないが、コーナリング時のトラクションを高めるため機械式LSDは投入必須だ。

トーションビームは動きが硬くなり、ピーキーなものとなる。ブッシュ強化とともにレートや減衰力も引き上げていき、ピーキーさを旋回性高さに繋がるシャープさへ変えるのがポイントだ。なお、フロントにノーマルのアッパーマウントを使用している場合はへたりやすいので定期チェックが必要。

パワーロスに繋がらないよう、タイヤサイズはコスパに優れた195/55R15で前後通しがベスト。取材車両はフロントキャンバーをネガ6度としていたが、ウエット路面などを考えると3度付近に収めるのが良いそうだ。

ブレーキはパッド交換のみでOKだが、初期制動が強すぎればABSが介入しやすくなるため踏力に応じて制動力が立ち上がる銘柄を使いたい。スポーツ走行時にトラブルを起こしやすいハブベアリングはフロントがGE8前期、リヤがメーカー対策品で強化可能だ。

エンジンポテンシャルに関しては、フルノーマルでも高回転領域のフィールが少しダルな程度のため、費用対効果の少ない吸排気チューンを含めて後回しにするのがベター。コスパに優れたコンパクトスポーツを手に入れるならGK5一択、と言っても過言じゃないのだ。

●取材協力:ゼロファイターオートカスタム 奈良県桜井市芝911-1 TEL:0744-42-9989

【関連リンク】
ゼロファイターオートカスタム
http://www.zerofighter555.com

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