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クラシックスカイラインも根強い人気!
珍しいホールデンのチューンドも登場
オーストラリアのシドニーで、年に一度開催されるチューニングカーの世界一決定戦「ワールドタイムアタックチャレンジ(WTAC)」。このイベントはタイムアタックイベントとしての側面はもちろん、各国のチューナーがハイレベルなマシンを持ち込むショーカー的な要素も兼ね備えている。今回は、クラシックスカイライン、及びRBエンジン搭載車が存在したホールデンなどの“変わり種”を紹介する。
V8エンジン+スーパーチャージャーのドラッグ仕様ジャパン!
巨大なインタークーラーと、4気筒モデル専用のTIテールの対比が眩しいスカイラインジャパン。ドラッグシュートからも分かる通り、生粋のゼロヨンスペシャルだ。
心臓部は定番のLS系V8ユニットに換装され、ボーテック社の遠心式スーパーチャージャーでドーピング。その他、駆動系はレースグライド社のトルコン式、デフはナロー化されドラスリを履くなどアメリカ流のハイスペック仕様に仕上げられていた。
ツーリングカーレース仕様のR30
かつてオーストラリアで開催されていた、ツーリングカーレースの参戦車両を彷彿とさせるDR30だ。
フレームの全域にスポット溶接増し補強が入り、ブレーキもマスターバックレス仕様と、各部のメイキングは完全にレーシングスペック。ちなみに、当時のオーストラリアでは日本と同様にグループAカテゴリーのツーリングカーレースがかなり人気だったそうだ。
現地生産モデルも存在したR31にRB26をスワップ
R31型スカイラインは、オーストラリアの現地生産モデルにもなっていたため、かなりメジャーな車種。ただし、現地モデルはCA18搭載のピンターラとRB30搭載のスカイラインで、完全なファミリーユース向け&ラグジュアリーグレードという展開。そのため、日本国内で売られたGT系モデルへの憧れは強い。
そんなR31のGT系ボディにRB26DETTという組み合わせは、オーストラリアのチューニングマニアにとっては理想形とも言えるもの。ちなみに、オーストラリアにはRB30搭載車(シングルカム仕様)があり、それをベースにしたチューニングも人気だったりする。
スカイラインの遠い親戚”コモドア”のフルチューンマシン
このマシンは、純正でRB30ETを搭載するホールデンコモドアVL。ホールデンは、オーストラリアで2017年まで生産を続けた自動車メーカー(GM傘下)だ。歴代販売車両には海外メーカーからのOEM車両やエンジンも多数あり、日産のRBエンジンで言えばRB20E、RB30E、RB30ETなどの搭載車が存在した。
このマシンはWTACのタイムアタック(オープンクラス)に参加していたもので、エンジンはRB30ベースのRB26ヘッド仕様。ギャレットのビッグタービンやドライサンプユニットのセットなど、チューニングレベルは異様に高かった。
RB26スワップのホールデンEH
ホールデン繋がりで紹介したいのがこのクルマ。1963年〜1965年にかけて生産されたクラシックモデル”ホールデンEH”をベースにしたチューンドだ。
シンプルかつ美しいエクステリアながらも、ドラッグ仕様として製作されたこのEHのエンジンはRB26DETT。ギャレットのGT35タービンをセットし、オートロニックによる綿密なフルコン制御を組み合わせることで600psを発揮。ミッションはパワーグライドの2速トランスブレーキで、日本や北米など様々な地域のチューニング要素をミックスしたメイキングが特徴的だ。