「あらゆるステージでの速さを求めた欲張り180SX」心臓部はフレキシブルな580馬力仕様!

名門チューナーの技が光るSR20エンジンチューンは必見

ゼロヨンからサーキットまで遊び尽くせる特性を目指して

「以前はT88+NOSの700psオーバー仕様で、ゼロヨンをやるには最適でした。でも、ドッカン特性でスイートスポットが狭く、ストリートでは扱いにくさがありましたね」。そう話すのは、ビリジアンカラーで彩られた180SXのオーナーだ。

名門“テックスモディファイ”によって直線番長として進化を続けた車両であったが、かねてからサーキット走行も楽しみたいと考えていたオーナーは、仕様変更を決意。ピークパワー重視から、低中速トルク重視の万能スペックへと一気にシフトさせたのである。

心臓部のSR20DETは、東名パワードの86.5φピストンやH断面コンロッドを組み込んだ2.1L仕様となる。コストを抑えるために、あえてヘッド周りの加工はせずに、吸排気側ともに270度のハイカムをインストール。エンジンマネージメントはF-CON Vプロが担う。

エンジンとのバランスを考慮して選ばれたタービンは、ギャレットのGTX3576R。オーダーメイドによって、2.0Lクラスには少々大きめのエキゾーストハウジングを組み合わせているのがポイントだ。

これは、フルブレード&デュアルボールベアリングを採用するGTXは、従来のギャレットタービンよりもエキゾースト側を大きくして排圧を落とした方が効率が良いという判断から。エンジン性能をスポイルせず、タービン効率を最大限に発揮させるのが狙いだ。

サージタンクはトラストの大容量タイプで、80φのパルサースロットル改を組み合わせる。インジェクターはサイドフィードからトップフィードに変更し、フューエルデリバリーパイプは東名パワード製を装備。

スロットル手前には、100psのエクストラパワーを得られるウエットショット式のNOSをセット。作動条件は、アクセル開度85%かつ3300rpm以上だ。ライン内の圧力を抜くためのパージノズルは、ボンネット上に設置している。

車高調はアペックスのN1ダンパーで、オーナーはドラッグ用とサーキット用の2セットを所持。走行シーンに応じて付け替えているという。ブレーキはBNR32純正の住友キャリパーだ。

ドラッグ仕様の面影が残る室内。エアコンの操作パネルや、制御を司るF-CON Vプロはグローブボックスに収納。センターコンソールには追加メーターを埋め込み、その下にはデータロガー、プロスタート、NOSパージのスイッチが並ぶ。

ミッションはHKSの6速ドグで、クラッチはOS技研のトリプルプレートを装備している。

安全性&剛性アップを図るべく、ロールケージは7点式をセット。キャビン中央部にはメッキで輝くNOSのタンクが鎮座している。

「ピークパワーこそ580psまで下がっていますが、パワーバンドが広がって扱いやすくなりましたね。以前のT88の頃は6000rpmくらいまで回ってないと過給が立ち上がらなかったのが、今は4000rpmも回れば十分なパワーが引き出せます」とはオーナー。

ゼロヨンの速さこそ以前の仕様には劣るものの、街乗りもサーキットも文句なしの扱いやすさと楽しさを実現した180SX。オーナーは仕様変更した相棒と共に、これからも走りを楽しんでいきたいと熱く語ってくれた。

●取材協力:テックスモディファイ TEL:029-306-7630

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