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2度の東京オートサロン出展経験を持つ名物チューンド
13年の時を経てオートサロンに凱旋した伊藤笑会デモカー弐号機
ロータリースポーツのトータルチューニングプロデューサー“伊藤笑会”が手掛けた中から、ショーカークラスの完成度に加え、オーナーの人間性も評価されて与えられるという“デモカー”の称号。
現在は零号機から十号機まで10台(7号機は空席)となっているが、その中でもトップクラスのパワーを誇るのが、この“伊藤笑会弐号機@G-Man号”だ。
ベースとなっているのは、スーパーオートバックス千葉長沼が東京オートサロン2007に出展した“千葉長沼Super Street RX-7 R7 2号機”。
伊藤笑会の伊藤代表が前職時代に作り上げたチューンドだが、その製作風景を客として見ていたのが現オーナーのG-Manさん。「役目を終えて手放すと聞いて、知らない誰かに渡るなら自分が!と、2010年に購入しました」とのこと。
当時の雰囲気は維持しつつ、東京オートサロン2020への再展示に合わせて現代風に大規模なアップデートを図ったのが現在の仕様。サンセットオレンジと名付けられた鮮やかなカラーが、美しいFD3Sのボディラインにピッタリだ。
エクステリアはフロントがRE雨宮のフェイシャー9をベースにオリジナル加工、フロントフェンダーはRE雨宮とフジタエンジニアリングの製品を合体させ、さらにカーショップグロウのダクトを追加という苦心のワンオフ品だ。
サイドはRE雨宮のAD-GTキットにフェンダーディフューザーとサイドステップジェネレーターをセット。それらの固定にチタンボルトを使っているのも拘りだ。
リヤのGTウイングは、ワイドな1505mm幅の伊藤笑会オリジナルをチョイスしている。テールにはRE雨宮のカーボンフィニッシャーを組む。
約500psを叩き出すパワーユニットは、サイドポート拡大加工を施した13B-REWにHKSのTO4Zタービンという組み合わせだ。マネージメントはパワーFCが担う。
冷却系はARC製インタークーラーとHPI製ラジエターをワンオフでVマウント化。ちなみにタービンとミッショ(OS5速クロス)は現在のもので3基目というから、G-Manさんはの熱い走りが想像できる…。
ベージュ系のアルカンターラ張りでカスタム感溢れるインテリアは、軽量化のためにトランクスピーカーシステムを取り外した以外は2007年当時の雰囲気を維持。
エアコン操作パネルはセンターコンソールへと移設。空いたセンタークラスター部には追加メーターを埋め込んでいる。
助手席側のダッシュボードには追加メーターをマウント。DシェイプのRE雨宮ステアリングは、なんとスポーク部に雨さんの直筆サイン入り!
足回りも隙はなし。車高調は取材時に装着していたクァンタムの他にオーリンズも所有しており、シチュエーションに応じて交換。ブレーキは今回のアップデートにより、D2製のフロント6ポット+356mmローター、リヤ4ポット+330mmローターで強化している。
ホイールはエンケイRS05RR(F18×10J+22 R18×11J+16)のワンオフカラー仕上げ、タイヤにはプロクセスR888R(F255/35R18 R275/35R18)を組み合わせる。
4型→5型→4型と、これまでに3台のFD3Sを乗り継いできたということもあり、G-Manさんのカスタマイズへの拘りはボルト1本やステッカーに至るまで徹底したもの。今後のさらなる進化にも注目していきたいところだ。
●取材イベント:伊藤笑会プレゼンツCRS withチーム絆