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最新モデルも構わずハードチューン!
11月1日〜4日の日程で開催されたSEMAショー2022(アメリカ・ラスベガス)。早くも新型フェアレディZやGRカローラのカスタムが登場するなど、今年も熱いチューンドが世界中から集結した。WEB OPTIONでは全3回に分けて、ハイレベルな出展車両を紹介していく。
4ローター+4WDのRX-7がついに完成!?
2016年のSEMAでデビューを飾り、大きな話題を呼んだロブ・ダーム作のFD3S改4WD+4ローター仕様。当時はパイプフレーム剥き出しの未完成状態だったが、今年はハンドルの切れ角を確保するスーパーワイドボディを手に入れて凱旋した。
エンジンは、Billet Rotary Storeの26Bキットを使った4ローターユニットをフロントミッドに搭載。タービンはギャレットの第二世代型で最大2500psを許容するサイズをオーバーヘッドマウント。まだセッティングは行われていないが、ロブはレースガス使用で1800psオーバーを狙っている。
駆動系は、エンジン脇にBMW M3(E36)のデフを搭載し、ホリンジャーRD6シーケンシャルミッションに組まれたGT-R用トランスファーと2分割式のワンオフドライブシャフトで連結。しかも単なる直結ではなく、トラクション制御やトルク配分などを独立したECUによってコントロールする電子制御式なのだから恐れ入る。
新型Zのワイドボディキットを最速プロデュース!
人気YouTuberのTJハントがプロデュースするボディキットブランド“ストリート・ハンター・デザイン”は、世界最速で新型フェアレディZ用のボディキットをリリース。深リムを実現するための前後ワイドフェンダーを始め、エアロ形状のフロントリップ/スプリッターやリヤスポイラーなどでスタイルアップを実現した。
市販モデルより先にデビューした1300馬力のモンスターZ
プロモーション活動メインで、市販モデルが世に出回るよりも早くフォーミュラD2022にフル参戦した新型フェアレディZの登場だ。3度のチャンピオン経験を持つクリス・フォースバーグ選手が車両の製作にも携わり、エンジンはR35GT-RのVR38DETT型V6ツインターボを搭載。最高出力は1300psをマークする。
サンダーヒル25時間レースを快走!
北米ホンダの有志チームと言える“チーム・ホンダ・リサーチ・ウェスト”が開発したシビックSiは、HONDATAのブースに出展。北米のみの設定となるSiは、200psを発揮する1.5Lターボに6速MTを組み合わせたスポーツパッケージだ。同チームはレース活動を通じて得たノウハウを市販パーツの開発などにフィードバック。SEMAの1ヶ月後に開催されたサンダーヒル25時間レースではクラス1-2を独占する快走を演じた。
アクティブ・フルカーボンR再び!
昨年に続き、2年連続でフルドライカーボンボディをまとうR32型スカイラインGT-Rを日本からSEMAに運んだ福岡県のガレージアクティブ。今年はミッドナイトパープルをドライカーボンに含浸させた艷やかなボディでギャラリーを魅了した。
心臓部も凄まじく、HKSが新開発した排気量3.0LのRB30コンプリートエンジンをSEMAでワールドプレミア! タービンも最新最強となるGT75115_BBが組まれていた。
GReddyプロデュースのRBクレートモーター搭載!
TURN 14のブースに展示されたR33型スカイラインGT-Rは、日本人レーシングドライバーの吉原大二郎さんがプロデュース。搭載されるエンジンは、GReddy USAが手掛ける2.8L仕様のチューンドRB26「クレート・エンジン」だ。
あえて補修用を意味するクレート・エンジンと表現しているのは、アメリカで増え続けている第二世代GT-Rのオーナー向けに、エンジン交換の選択肢を提供する意味合いから。トラストが誇る高性能パーツを使って精密に組み上げられているため、手早くレストモッドできるというわけだ。
Photo:Akio HIRANO TEXT:Hideo KOBAYASHI
●取材イベント:SEMA SHOW 2022