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11Jホイール&295タイヤを履きこなせ!
空力だけでなくクーリング性能も高める高機能設計
日本を代表するエアロパーツメーカーとして全世界に名を馳せている“バリス”。ボディに対するフィッティングの正確性はもちろん、使用している素材も高品質で高強度。さらに空力特性やクーリングの改善まで考えられた形状は、単なるルックスを変える手段としてのエアロとは一線を画す機能美を持ったチューニングパーツと言ってもいいだろう。
そんなバリスの最新作が、ここで紹介するGR86&BRZ用のワイドボディキットだ。
このキットは、サーキットでのタイムアタックに必要不可欠な295幅のタイヤと11.0Jのホイールを履きこなすことを絶対条件としたもの。そのため、ワイドフェンダーの拡幅はフロント片側65mm&リヤ片側60mmと強烈な設定だ。
フロントバンパー本体は、スーパー耐久レースでの使用も考えて開口部から走行風を取り込みやすいデザインを採用。純正ナローボディへの装着を基本とし、ワイドボディ化の際には専用の大型リップスポイラーとバンパー左右にエクステンションを組み込むという設計だ。
クーリングのために追加されたダクトはもちろん、純正には存在しないプレスラインが違和感なく与えられた高機能ボンネット。エンジンルーム内のヒートエアを排出することを優先したデザインで、製品モデルでは雨水の侵入を防ぐカバーも付属する。
ボンネットとルーフは超軽量&高強度を誇る12Kカーボンで製作されているが、これはあくまでプロトタイプとのこと。製品版はカーボンとFRPになる予定だ。
「このワイドボディキットは、GR86にとびきりの戦闘力を与えるための機能パーツです。もちろん、サーキットのみならずストリートでも映えようにデザインしていますよ」とは、バリスの矢萩さん。
なお、今回撮影を行ったのはまだプロトタイプとのことで、東京オートサロン2023までにはリップスポイラーやサイドステップのアンダーフラップが高強度&超軽量な12Kカーボン製となり、リヤスポイラーもスワンネックタイプに変更するそうだ。
機能性を追求しながら、ワイドボディで陥りがちなボテっとした印象を一切感じさせないデザインワークはさすがバリス。その姿態はまるでレーシングカー。速さを導くだけではなく「チューンドとは格好良くなければならない」という美学を貫く。機能美の極致に達するエアロプログラムである。
●取材協力:バリス TEL:042-689-2939
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