目次
片側10mmワイドとは思えない複雑かつエレガントな造形美
2024年公開予定の映画でサン・カンが騎乗予定!
他とは一線を画す挑発的かつ優雅なエアロデザインで来場客を魅了していたのが、鬼才・横幕尚宏率いる名門カスタムビルダー“ヴェイルサイド”の出展車両。以前、WEB OPTIONでスクープしたRZ34コンプリートワイドボディ仕様『FFZ400』をお披露目したのだ。
「“フェアレディ”というネーミングのクルマに、大幅なワイドボディは相応しくない。そこで、片側10mmワイドという制限を設けてデザインを楽しみました。貴婦人らしい伸びやかでスポーティなラインをイメージしています」とは、ヴェイルサイド代表の横幕さん。
パーツ構成は、フロントバンパー、サイドスカート、リヤスポイラー、フロントフェンダー、リヤフェンダートリム(フェンダー部+リヤフェンダー部)、ボンネットの6点で、随所に複雑な形状を盛り込むことで、片側10mmワイドとは思えないレベルのワイドフォルムを演出する。
ボディの造形は全体的にヴェイルサイドらしい曲面で構成され、そこにエッジの効いたアンダーディフューザーを張り出させることでシャープな印象を作り出している。フロントバンパーは150mmのロングノーズ仕様となる。エアロボンネットに描き出されたキャラクターラインも独特だ。
フェンダーは前後10mmワイドで、構造変更を受けずに車検を通すことができる逸品。それでいながらも、エッジの効いたデザインが無理なくサイドへと繋がり、フェンダー後部に設けられたアウトレットと合わせてワイド&ローのスタイルを実現する。
前後フェンダーを自然なラインで繋ぐための要となるサイドステップは、純正を活かしたディフューザー形状となる。当然ながらフロア下を流れる空気をスムーズに後方に導くなど、空力的なメリットも大きい。
足回りは専用設計されたエアフォース製のエアサスで固め、ホイール&タイヤは同社のアンドリューForged V(F9.5J×20 R10.5J×20)にポテンザS007(F255/30-20 R285/35-20)を履く。
リヤには定番のGTウイングではなく、トランクの跳ね上げを延長し、ダックテール形状を強めるリヤスポイラーを装備。フロントバンパー同様に複雑ながらも抑揚あるデザインで、車両全体にリズム感を生み出している。また、ジャパニーズチューンドをアピールするためにピラー部には塗装で“刀の波紋”を再現しているのも見逃せない。
エキゾーストマフラーもオリジナルモデルをインストール。テールエンドは日章旗をイメージしたというフィニッシュが採用され、独特の存在感を放つ。
ボンネットやウイングの翼端板だけでなく、シートやホーン、ドアインナーなどにはロゴをモノグラム状に箔押ししたアルカンターラを使用し、スポーティさだけでなくエレガントさも追求している。
「ボディ加工(フェンダーカット等)が必要となるワイドフェンダー化では、ハードルが高くなってしまいますからね。販売はもう少し先になりますが、ご期待ください!」と横幕さん。
まだ価格も確定していない段階だが、すでに世界中からオーダーに関する問い合わせが舞い込んでいるというから恐れ入る。世界のセレブリティ達は、依然としてヴェイルサイドを求めているのだ。
TEXT& PHOTO:Daisuke YAMAMOTO (山本 大介)
●取材協力:ヴェイルサイド TEL:029-838-1104
【関連サイト】
ヴェイルサイド
http://www.veilsidejpn.com/