目次
ジャーク、G、車速で統合制御!
モニターの見やすさやモーターの静音性も向上
2002年のデビュー以降、バージョンアップを繰り返してきたTEINの『EDFC(車内から車高調の減衰力調整を可能にするシステム)』が第5世代へと進化した。これまでの「G」「車速」に加えて「ジャーク(加加速度)」感応自動制御を導入し、さらなる高精度化を図ってきたのだ。
EDFC5の目玉となる“ジャーク制御”とは、芝浦工業大学の渡邉大教授との産学連携によって開発されたシステム。Gの変化量を事前に検出することで、ステアリングを切った瞬間や、加減速の始まりのタイミングで減衰力を自動調整し、シャープなハンドリングと乗り心地を両立させるというものだ。
ちなみに、今後も併売される既存のEDFCアクティブプロとの差は、「ジャーク感応自動調整」、「AI学習機能」、「モーター作動音の静音化」、「コントローラー液晶の視認性向上」、「減衰力調整段数に96段モード追加」など多岐に渡る。それでいて価格差は2万円程度(EDFCアクティブプロ:6万6000円/EDFC5:8万8000円)なので、バーゲンプライス以外の何者でもないだろう。
コントローラー液晶の比較。HTNパネルを採用したEDFCアクティブプロ(右)に比べ、VAパネル仕様のEDFC5(左)は盤面がより黒くなって色差が大きくなり、視認性が大幅に向上していることが分かる。
車高調の減衰力調整部に接続するモーターに仕様変更はないものの、リモートコントローラードライバーユニット内の制御を煮詰めたことによってモーター作動音の静音化に成功している。
今でこそ他メーカーからも室内からの減衰力調整を可能にするパーツは発売されているが、TEINはこのシステムの始祖だ。その強いプライドのようなものを感じさせてくれるEDFC5、流石である。
TEXT&PHOTO:Daisuke YAMAMOTO (山本 大介)
●取材協力:テイン TEL:045-810-5501
【関連サイト】
TEIN
https://www.tein.co.jp