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間もなくナンバーを取得してストリートデビュー!
保安基準に適合させるべ独自のノウハウを注入
その完成度の高さから、思わず素通りしそうになるほどだったのが、ロータリーチューンドの集合ブース『ロータリーエキシビション』に展示されていたFD3Sベースのスパイダー仕様。製作を担当したのは、これまでにも数え切れないほどの魔改造オープンモデルを手掛けてきた“スターダストファクトリー”だ。
FD3Sのオープントップモデルと言えば、東京オートサロン1999に登場したRE雨宮のGReddy.8(グレッディ8)が最も有名な1台だ。そのスタイリングに惚れ込んだスターダストファクトリーの押田代表は、最新の鈑金技術を駆使しながら自らの手でグレッディ8をオマージュした作品を生み出したのである。
基本となるボディキットはRE雨宮のGT-ADキットIIIとしているが、ルーフカットに伴いBピラー以降のリヤセクションを完全オリジナルでリメイク。ただし、純正の集中ドアロック機構やサイドウインドウを生かすために、Bピラーの立ち上がり部分は残している。
リヤゲートの代わりに装着されたフラットな形状のトランクフードとピラー、リヤウイングとのバランスも完璧。また、外観からは分からないがボディ各部にはレーシングカーレベルの補強を実施。押田代表の言葉を借りるなら「サーキットアタックも可能なレベル」とのことだ。
FD3Sはリヤサスペンションのアッパー位置が高いため、ソフトトップを収納させるのが難しい。その対応として考えたのが、ホックで脱着できるソフトトップ。東京オートサロン2023には間に合わなかったが、ワンオフのアームに幌生地を装着した折り畳み式のものを現在製作中だ。
FC3Cやロードスターに採用されていたヘッドレストスピーカーと同様に、走行中にサウンドを楽しめるようシート後方のボードにはドーム型のスピーカーを装備する。
現在の保安基準に適合させるために、Aピラーとフロントウインドウはノーマルを維持しているが、ピラー上部には“雨どい”を製作。専用品などあるはずもないドアモール類まで含めて、この辺りの処理がオープン化では苦労するポイントなのだという。
足元には17インチのエンケイNT03RR(F8.0J+35 R9.0J+35)とアドバンスポーツ(F235/45−17 R255/40−17)をセット。ストリートユースでの乗り心地を重視したセッティングながら、シャシーやボディの補強はレーシングカーにも匹敵する作り込みが行われているのだ。ブレーキはスピリットRの純正17インチ仕様となる。
今後はきちんと走れる状態にまで各部を煮詰めつつ、公認車検取得へ向けて動くこととなる。グレッディ8の後継とも言えるオープンロータリースポーツ、ストリートで優雅に疾走するシーンを見られる日はそう遠くないだろう。
●取材協力:スターダストファクトリー 茨城県小美玉市野田1475−532 TEL:0299-58-1351
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スターダストファクトリー
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