「新型Z顔をムラーノに移植!」学生らしい柔軟な発想で『こんなSUVがあったら良いな』を具現化【東京オートサロン2023】

発泡ウレタンやFRP、パテを駆使して造形!

片側100mm以上ワイドのリヤフェンダーには345幅のタイヤを収納

スポーティなSUVをテーマに日産京都自動車大学校が作り上げた大作、それが「フェアレディX」と名付けられたカスタムカーだ。新型Zのイメージをそのままムラーノに投影することで、斬新なフォルムに仕上げているのがポイントだ。

ベース車両の選定理由は「エクストレイルだと車幅が狭すぎるし、新型Zと比べてマッチングが良さそうだったのがムラーノだったんです」とのこと。コアサポート等は加工せず、ヘッドライトの位置を決めてから他パーツをレイアウトしていったそうだ。

フロントバンパーは途中でカットして上下に150mmほど延長。フェアレディZ純正グリルの下部にはさりげなくR35GT-Rのグリルをインストールした。

ボンネットは前後端の曲面を生かすために、中央部分で一旦カットして前後長を短縮加工している。

RZ34の灯火類を違和感なくフィッティングさせるために、ボディは大胆なワイド化を実行。とくに前後フェンダーは大幅にボリュームをアップしているため、コークボトルシェイプのマッスルボディに仕上げられている。

「スポーツカーなら太いタイヤを履かないと!」と、フロント10J&リヤ12JのボルクレーシングG025を投入。タイヤはミシュランのパイロットスポーツ4Sで、これまた極太な285/35-20&345/30-20が装着されている。

リヤフェンダーも12Jのホイールを収めるために、発泡ウレタンやパテ盛りを駆使して片側100mmオーバーのワイド化を実施。リヤゲートに埋め込んだ新型Z純正テールと、違和感なく繋がるようにデザインされた形状は見事なものだ。

内装はムラーノの面影が色濃く残っている部分だが、ダッシュボードにブラックのファブリックを張り込んだ上、新型Zの純正ハンドルに交換することでスポーティ感を演出する。

製作を担当したカスタマイズ科の13名。

このフェアレディXはショーモデルという立ち位置だが、各部は法規制に適合するように仕上げられている点も見逃せない。自動車メーカー直系の学校ということもあり、そのプライドを賭けた隙のない仕上がりは、会場での注目度も抜群だった。

なお、2月に開催される大阪オートメッセには、車検を取得した状態で展示するとのことだ。

TEXT&PHOTO:Daisuke YAMAMOTO (山本 大介)
●取材協力:日産京都自動車大学校 TEL:0120-55-3723

「公道を走れるGTマシン!?」学生パワーのアルミボディワークが光る魔改造86!【東京オートサロン2023】

【関連サイト】
日産京都自動車大学校
https://www.nissan-gakuen.ac.jp/kyoto

キーワードで検索する

著者プロフィール

weboption 近影

weboption