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クラッシュ対策が光るエンジョイドリフト仕様!
低身長を補うドラポジ作りにも注目
現役バリバリのドリ車といった貫禄を随所から感じさせるS13シルビアの登場だ。製作したのは、新潟県長岡市のシルビア&180SXを得意とするプロショップ“SHPエンジニアリング”。
オーナーは女性で、19歳(8年前)の頃にこの車体を15万円で購入。以後、走りながらアップデートを繰り返し、気がつけばチューニング&修理費用は300万円に達していたそうな。細部を見ていく。
エクステリアは、オーナーがかねてから憧れていたというロケットバニーのV2ボディキットで武装。ミリタリー風の雰囲気を求めて選択したレクサス純正シルバーのボディカラーが、独特の存在感に拍車をかける。
ホイールは、D1GPドライバーの川畑真人選手をリスペクトしてグラムライツ57XR(フロントは57エクストリーム)を選択。サイズはフロント17インチの9.5J+22、リヤ18インチの10.5J+22だ。
足回りはスタンス車高調(F8kg/mm R6kg/mm)を軸に構築。車高はかなり高めの設定だが、これは攻めすぎて縁石カットした時などの被害を最小限に抑えるためのセットアップだ。
そうしたダメージ回避の対策は、エンジンチューニングにも確認できる。クラッシュしてインタークーラーに被害が出ても自走できるよう、Lジェトロ式エアフロはキャンセル。パワーFCによるDジェトロ制御に切り替えているのだ。
SR20DETはハイカムとメタルガスケットを投入したヘッドに、アクチュエーター式のT518Zタービンを組み合わせる盤石の360ps仕様。最高出力よりもピックアップを重視したスペックだ。
インテリアは女性らしくピンクを差し色に使いながらメイキング。ピンク仕様のナルディラリー340φ限定ステアリングと超レアなブリッドジータIIIタイプS(ピンクステッチ)のコンビは、オーナーのお気に入りポイント。愛用するレーシンググローブも、ピンクスタイルとヴァリノタイヤのコラボレーションモデルだ。
身長に合わせてシートレールはフロント側へスライドできるように加工済み。
さらに、ABCペダルもドライバー側へオフセットさせる加工を実施。ステアリング位置を基準に、ドライバーズポジションは徹底的に見直されているのだ。
経年劣化でヒビや割れが目立つダッシュボードはカバーで隠蔽。いずれロールケージを導入するタイミングで、ダッシュボードとウインドウ類をリフレッシュ予定とのこと。
ちなみに、オーナーは「S13以外のクルマには乗りたくない!」という強い想いから、どんなに激しいクラッシュを起こしても、その都度きっちりと修理して走り続けている。まさに、生涯の相棒というわけだ。
PHOTO&TEXT:長谷川実路
取材協力:SHPエンジニアリング 新潟県長岡市川口牛ケ島522-1
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SHP ENGINEERING
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