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戦闘力は現行モデル以上か!? この速さは刺激的すぎる!
完全ボルトオンでZC31Sを覚醒させるターボシステム
“HKS九州サービス”が製作したZC31Sターボ仕様は、これまでのHKS九州サービスのセオリーに則った完全ボルトオンタイプのターボシステムを軸に構築されている。「ノーマルは…遅い!」と嘆いていたHKS九州サービスの竜円代表だが、数100キロにおよぶ走行テストの末に仕上がったターボ仕様を前に、かなりゴキゲンな様子だ。
エンジンはオリジナルのEXマニを介してT25Gタービンをセット。さらに、サクション抵抗やノッキング対策に万全を期すためインタークーラーを前置きで装着する。
なお、ZC31SのM16Aエンジンは前方排気のために作業効率は良好。ちなみに、組み込んだターボシステムはキット化(要問い合わせ)されている。構成はT25Gタービン、ステンEXマニ、フロントパイプ、インタークーラー、コンピュータ、エアクリーナーなどだ。
燃調はF-CON iSで補正を行い、純正インジェクターをほぼ全噴射。注目のパワーは、シャシダイ実測でブースト0.4キロ時に170psを発生。しかも、これは市街地での渋滞から高速走行まで、日常ユースに対応するための十分な安全マージンを取った上での数値で、テスト段階ではブースト0.45キロで180psオーバーというデータも確認済みだ。
エキゾーストマフラーは、メインパイプ径50φ(ステンレス)、テール径90φ(チタン)のHKS九州オリジナルを装備する。
ターボによるパワー増強に合わせてボディ剛性もアップ。ノーマルでも割とボディ剛性が高い2代目スイフトスポーツだが、カンサイサービスの補強バーなどでさらに強化。とくにリヤのストラットタワーバーやアームバーの効果は絶大とのことだ。
サスペンションはHKSハイパーマックスSコンパクトをベースとしたオリジナル品。NAから大幅なパワーアップを実現してるため、それに合わせて減衰力特性などの見直しが図られている。
その仕上がりは完全にZC33SのK14Cターボエンジンを凌駕しており、とにかくフレキシブル&パワフル。ノーマルではシャシーのキャパシティが完全にエンジンパワーに勝っていたが、ターボ化によりエンジンとシャシー両者の持ち味が十分に引き出され、スポーツの名に相応しい活発な走りを楽しむことができる。しかも、これだけのパフォーマンスを見せながら、燃費はリッター10km+αというレベルをキープしている点も見逃せない。
正直に言えば、エンジンがノーマルのままでは、クーリングジェット付き鍛造ピストンやアルミインマニ、5穴の16インチホイール&15インチブレーキなどの専用装備は宝の持ち腐れ。このことは50ps近い性能アップを行なっているにも関わらず、パワートレイン強化の必要性が感じられなかった、という結果が実証している。言い方を変えれば、それだけZC31Sのチューニングベースとしての潜在能力が高いということだ。これほどの逸材を放っておく手はない!
●取材協力:HKS九州サービス 福岡県北九州市小倉南区蜷田若園3-12-15 TEL:093-931-6910
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