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ブレーキシステム強化で大きな安心が手に入る
ビッグキャリパー化はパッドの選択肢も広まる!
カチッとしたペダルフィールや、レスポンスの良い効きが得られるパッド交換。耐熱性が高まることで、スポーツ走行時も安定した制動力が得られる。
パッドは言わばカレーのルーのようなものだ。約15種類もの材料を配合して熱で押し固めることで、狙った性能を引き出す。エンドレスではスチール材を20%以上含むものをロースチール、50%以上のものはセミメタリックなどと大別している。各種材料の配合はもちろん、プレスの圧力や温度によっても性能は変わる。用途やステージに応じて、多彩なモデルが用意されているので、自分に合ったものを選びたい。
さらに、ワンランク上の効きやフィーリングを求めるなら、ブレーキシステムを根本から見直すというのも手だ。
そのひとつがローター交換。パッド同様、ローターも消耗品であり、摩耗が進むと本来の制動力が得られなくなる。また、ディスク面にヘアクラックが生じたり、歪みが出ていても要交換。パッドを新調したのにジャダーが収まらないようならば、なおさら怪しむべきだ。
ローター径が大きいほど小さな力で大きな制動力が得られるし、蓄熱量にも余裕が生まれる。ローター温度が抑えられることでフェードのリスクも低減できるのだ。また、スリット入りならダストを除去してパッドやディスク面を常にクリーンに保つことが可能。エンドレスでは初期バイトを出せる“eスリット”タイプも設定。ローターとベルハウジングが別体型となる2ピース構造も存在し、こちらはバネ下重量の軽量化にも貢献する。
さらにステップアップを図りたいなら、キャリパー交換に踏み切るべきだ。ブレーキは単純に強化すれば良いというものではない。タイヤとのマッチングを考慮すべきだし、前後バランスにも配慮する必要がある。そこで安心なのが、手頃な純正ローター対応タイプから、本格的なサーキットユースに対応するシステムインチアップキットまで、幅広く取り揃えるエンドレスのキャリパーキット。
ちなみに、パッド交換のみのZN6型86で富士を走行したところ、ローター温度が580℃に達したが、モノブロックキャリパー&345mmローターに変更したところ310~320℃で落ち着いたという。このようにブレーキ温度の抑制にも大きく貢献する他、ペダルタッチの改善やバネ下重量の低減など数多くのメリットがある。
継ぎ目のない一体型の鍛造モノブロックキャリパーは非常に剛性が高く、リニアなペダルタッチが味わえる。さらに締結用のボルトも不要なため、軽量に仕上がるのもポイントだ。
エンドレスのキャリパーは全て鍛造品。それゆえに2ピース構造でも十分な強度や剛性を実現している。軽さについても純正の鋳造スポーツキャリパーより軽く仕上げられるのである。
ピストンはパッドが均一に当たるように設計された異径タイプを採用。大きく厚みのあるパッドを使用できるため、パッドの交換サイクルが長くなるのもメリットと言えるだろう。
キャリパー交換は、足元のドレスアップに貢献する点も見逃せない。ホイールをインチアップすると純正ブレーキの小ささが気になってくるが、存在感のあるビッグキャリパー&大径ローターを入れれば迫力も満点。ただし、キャリパー&ローターをサイズアップすると、インナーの逃げが大きいスポーツホイールでなければ物理的に収まらないケースもあるので、ホイールとの干渉には気をつけたい。
最近では、純正ホイール対応を謳うキャリパーキットも増えている。冬場にはスタッドレスタイヤに履き替えたい…などの事情がある人は、そうしたモデルを選ぶのも良いだろう。
●問い合わせ:エンドレスアドバンス TEL:0267-68-6888
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