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アメリカ製ボディキットでオンリーワンの個性を!
最大深度のボルクレーシングTE37VマークIIを履きこなす
日本を代表するハイパワー4WDスポーツとして名を馳せたランサーエボリューション。そのファイナルバージョンとして産声を上げたランエボXも、早いもので発売から15年以上が経過した。オリジナル派も多い中、大胆なカスタマイズで注目を集めていたのが、このチューンドだ。
オーナーの山本さんにとって、実は2台目のランエボXだという。1台目は2ペダルのTC-SST車だったが、不運にもワインディングで潰してしまった。次の相棒を探している時に、偶然、5速MT仕様のランエボXが出てきたため、半ば勢いで購入を決断したとか!?
迫力満点なスタイルの秘密は、ワンオフ加工を駆使して作り上げたワイドボディ。元々、USブランドVictory functionのワイドボディキットが装着されていたが、かねてから憧れていた深リムのボルクレーシングTE37VマークIIを履こうと一大決心。大阪府高槻市のボディショップ“Cookie’s Paintbox”を訪れ、前後とも30mmの幅広加工を実施したのである。
そうして完成したオンリーワンのフェンダーに、前後11Jマイナス7という最大深度のTE37VマークIIをインストール。ちなみに、タイヤはディテッツァZIIIで、295/30−18の極太サイズを引っ張り気味にセットした。
ボディカラーはスバル純正のクールグレーカーキ。VABやBRZに設定される限定色を、あえてライバルのランエボに取り入れる。落ち着きのあるボディ色にブロンズカラーのTE37VマークIIがよく似合う。
さらに山本さんのランエボXは、グレッディのフロントリップやバリスのサイドスカートなど異なるブランドのエアロパーツをミックスし、個性に磨きをかけているところもポイントだ。
純正ブレンボキャリパーはイエローにペイントして存在感を引き上げる。足回りはHKSハイパーマックスダンパーで、ほどよくローダウン。ハンドルを切った際に干渉する部分まできっちりと対策済みだ。
前置きインタークーラーはAMSパフォーマンス製をチョイス。その他、HKSのレーシングサクションや東名パワードのチタン製フルエキゾーストで吸排気効率を高め、推定350㎰を発揮。ひとたびアクセルを踏み込めば、刺激的な加速力が味わえるブーストアップ仕様だ。
「今は街乗りが中心ですが、ゆくゆくはサーキット走行も楽しんでみたいですね」と山本さん。その言葉を裏付けるかのように、空力性能アップを目的にVORTEXのGTウイングやカナードを追加。高速道路などでの安定性が高まっていることを実感しているとか。
定番スタイルに捉われることなく、独創的なオンリーワンカスタムを実践するランエボX。山本さんの想像力には、心底恐れ入った次第だ。
PHOTO&REPORT:石川大輔