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ダルなポイントを残すタービン選択がポイント!
180SX用ロケットバニーフェンダーで実現した唯一無二のスタイルも注目
備北サーキットにおける走行会の開催や、ドリフト合宿などを開催している島根県の“ディライド”。今回紹介するのは、そんなディライドがデモカーとして製作したS15シルビアだ。
エンジンは2.0Lのまま、HKSのハイカム(IN/EX264度)やTD06-25Gタービンを組み合わせた450ps/48kgm仕様。エアフロには精度が高いR35用を使う。
なお、あえて大きめのタービンを選択している理由としては、「20Gなどのサイズになるとレスポンスが過敏で乗りにくいんです。ドリフト、特に単走だったらある程度ダルな部分を残したこのセッティングの方が、余裕が生まれてお勧めです」とのこと。
サスペンションは、ディライドが推奨する326パワーのチャクリキダンパーGTでセットアップ。ドリフトに最適なしなやかさとトラクション性能を持った足で、ビギナーからエキスパートまで幅広くカバーできるという。
また、ドリフトに重要な切れ角はナックルの短縮加工によって大幅に増大、それに伴いロアアームは50mm延長加工してボディとタイヤの干渉を防いでいる。
エクステリアは、ロケットバニーの180SX用フェンダーが軸となる。ディライドの西村代表がオリジナルのフェンダーを構想していた時に発売されたこのアイテムが、そのイメージに非常に近かったため即購入。そこに、他のエアロパーツを追加&アレンジしていくことで、この独創スタイルが完成したのだ。
片側70mmワイドのボディに組み合わされるホイールは、フロント10J-30&リヤ11J-30というマイナスオフセットのワークマイスターM1。前後ともに18インチだ。
ちなみに、フロントフェンダーは意外にも無加工とのことで、S15純正フェンダーを切って被せるだけでこの状態が完成するという。あえてバンパーアタッチメントなどは付けず、ワイルドな仕上がりとされている。サイドステップも180SX用を流用している。
リヤフェンダーは大幅な加工が必要だった。上下の高さが全く合わないということで短縮加工が施される。S15のクォーターに合わせて整形されているが、細かいプレスラインなどはそのまま。固定はリベットではなくボルトで行なっており、容易に取り外しができるのもポイント。
ウイング本体はオリジンだが、ステーや翼端板はディライドのオリジナル。フレームに直接マウントするもので、ルックスはもちろん、空力性能も高い。ちなみに給油口部分は、フェンダーをカットするのではなく給油口側をカットしている。
ミラーはレアなヴェイルサイドのS13用だ。ガナドールミラーは装着率が高すぎるとのことで、このモデルを選択した。
市販エアロをそのまま装着するだけでもカッコ良いシルビアを作ることはできるが、カッコ良くて”目立てる”となると、加工で個性をプラスするのも重要。ルックスにも拘ったドリ車メイクこそがディライド流なのだ。
●取材協力:ディライド 島根県松江市東津田810 TEL:0852-60-1414