安全装備や便利機能が充実 振動を軽減し乗り味も快適

手頃な価格とサイズで実用性に優れ、軽快な走り味もウケて、初代は3年連続で国内SUV販売首位に輝いたほどの人気モデルとなった。ハイブリッドシステムを一新し、よりオシャレで快適に進化した2代目は、なぜか販売台数は伸び悩んでいるように見受けられたが、マイナーチェンジを実施した2024年の上半期には再びSUV販売首位に返り咲き、暦年でももう一歩で首位のところまで登りつめた。

エクステリア

ロワガーニッシュがブラック塗装された前後バンパーは「PLaYパッケージ」の差別化ポイントのひとつ。18インチアルミホイールは最上級グレードだけに装備される。最小回転半径は5.5m。

最新版の外観は、フロントのグリルやバンパーの形状がリフレッシュされてすっきりとした顔立ちになったほか、リヤコンビランプがフルLED化されたのが特徴となる。インテリアは、当初ドライバーに向けられていたセンターコンソールが助手席からもアクセスしやすいよう左右対称の2段式として使い勝手を高めたほか、USBポートを一部タイプCとしたり、後席のヘッドレストのサイズを拡大するなど、いろいろとアップデートされている。

乗降性

約8割の販売比率を占めるe:HEVには大別して標準の「X」と上級の「Z」があり、当初は単一グレードだった「PLaY」が「Z」のパッケージ扱いとなったことで装備が充実し、4WDも選択可能になった。「X」グレードでは〝都市も自然もアクティブに楽しむ〞をテーマにアウトドアテイストを強調した「HuNTパッケージ」も選べる。ルーフレールや専用アルミホイール、撥水・撥油機能のある表皮素材の「FABTECT」とプライムスムースを組み合わせた専用シートが標準装備されるなど魅力的な内容ながら、300万円を切る価格設定とされたことにも注目だ。このほかに最高出力118PSの1.5ℓ直4ガソリンエンジンを搭載する「G」もラインナップする。

インストルメントパネル

2024年4月のマイナーチェンジでシンメトリカルデザインのセンターコンソールに変わり、助手席側からも使いやすい形状になった。インパネやドア内張りのライトブルー塗装は「PLaYパッケージ」専用のアクセント。

件のマイナーチェンジで、e:HEVは遮音材や防音材の配置を最適化して静粛性を高めるとともに、エネルギーマネージメント制御を見直し、エンジン停止および再始動の頻度を従来よりも大幅に低減して、より静かで上質な移動空間を実現した。足まわりについて、もともと4WD車は日本専用のチューニングとされていたのに対し、欧州と共通のダンパーを装備したFF車は乗り心地がやや硬めだったところ、マイナーチェンジで日本専用とされたことで乗り心地が改善し、当初見受けられた跳ねや振動が軽減して落ち着いた乗り味になったのも歓迎だ。

居住性

ホンダセンシングも強化され、オートハイビーム、後方誤発進抑制機能、近距離衝突軽減ブレーキなどが追加された。その他、ハンズフリーアクセスパワーテールゲート、パノラマルーフ、静電タッチ式LEDルームランプなどが装備された。小柄なサイズでクーペフォルムながら、後席の頭上や膝前のスペースが十分に確保されており、長時間の乗車も苦にならない。センタータンクレイアウトの強みでチップアップやダイブダウンさせることで、他のクルマではできない使い方ができるのもヴェゼルならではの美点だ。

うれしい装備

背もたれ中央にドリンクホルダー付きアームレストを内蔵するほか、センターコンソール背面にエアコン吹き出し口が用意されるなど、後席の快適性はコンパクトクラスを超えたレベルに仕上がっている。
ラゲッジフロアボードをもち上げると、深さが実測240㎜と十分に広い収納ボックスにアクセスできる。ラゲッジルームに放っておきたくない荷物や、牽引ロープなどを入れるのにピッタリのスペースだ。
月間販売台数     5546台(24年11月~25年4月平均値)
現行型発表      21年4月(マイナーチェンジ 24年4月)
WLTCモード燃費    26.0㎞/ℓ※「e:HEV X」系のFF車

ラゲッジルーム

オシャレで上質で使い勝手に優れ、走りも軽快かつ快適で燃費が良く、安全性も高い。このクラスでここまで多くの価値を身につけたクルマというのはあまり心当たりがない。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.168「2025-2026年 コンパクトカーのすべて」の再構成です。

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