グロスブラック専用外装が光るJリミテッド! マルチラックは専用スチールラックを架装




スズキのエブリイ Jリミテッドは、左右独立リヤシートとオートエアコンが特徴となるエブリイの最上級グレード“JOINターボ”のハイルーフ車をベースとして、専用外装を追加した特別仕様車だ。
他方、日産のクリッパーバン マルチラックは、エブリイのOEM車両として日産が販売するクリッパーバンの荷室に防汚フロアを張り、荷室後端両側に専用多機能スチールラックを備えたオーテックの特装車となる。ベースグレードはエブリイの“JOIN”および“JOINターボ”に相当する“GX”および“GXターボ”だ。
両車の基本的構造は全く同じであり、後席を畳んだときの荷室寸法はどちらも長さ1820mm×幅1385mm×高さ1240mmとなる。
Jリミテッドは、商用車感を払拭した外観が特徴だ。前後バンパーとヘッドライト、ドアハンドルにグロスブラックの塗装が加えられたうえ、B/Cピラーもブラックに着色されウィンドウが一体となったような精悍なサイドビューとなっている。
さらにボディサイドには専用デカールが備わり、ホイールにはガンメタリック塗装の専用フルホイールキャップが装着。また、“JOINターボ”ではオプションとなっている“両側パワースライドドア”が標準装備となる点も見逃せない。
対して日産クリッパーバン。マルチラックの外装は標準車から変更はなく、あくまで変更点は荷室のみに留まる。専用のスチールラックには、“米”の字型の特徴的な穴が開けられた木製の有孔ボードが備わっており、専用ブラケットを利用して荷室を使いやすくカスタムしたり、オプションのベッドキットを装着できる。
“GXターボ”グレードには両側パワースライドドアが標準装備となるが、自然吸気エンジンの“GX”にはスライドドアはオプションでも用意されていない点には注意しよう。
スズキ エブリイ Jリミテッド
ボディサイズ=全長3395mm×全幅1475mm×全高1895mm
ホイールベース=2430mm
車両重量=950kg
タイヤサイズ=145/80R12(前後)
日産 クリッパーバン マルチラック GXターボ
ボディサイズ=全長3395mm×全幅1475mm×全高1895mm
ホイールベース=2430mm
車両重量=975kg
タイヤサイズ=145/80R12(前後)
どちらもパワートレインは標準車と違いなし


パワートレインはどちらも直列3気筒エンジンのR06A型が搭載され、組み合わせられるトランスミッションはCVTのみだ。
エブリイ Jリミテッドはターボのみの設定だが、2WDと4WDが選べる。一方、クリッパーバン マルチラックは前述したように自然吸気エンジン“GX”と、ターボエンジンの“GXターボ”の2グレードであり、それぞれで2WDと4WDが用意される。
JリミテッドのWLTCモード平均燃費は2WD、4WDともに15.1km/Lとなる。マルチラックの方は特装車となるため公的な燃費データはないが、重量もそれほど変わらないため燃費数値もほぼ同じと考えてよいだろう。なお、標準クリッパーバンの自然吸気エンジングレード“GX”の2WDモデルは、WLTCモード平均燃費17.2km/Lだ。
搭載される電子制御式4WDは、路面状況に応じて駆動力を制御する“4WD AUTO”と四輪の拘束を強めて未舗装路などで高いトラクションを発揮する“4WD LOCK”の2モードが切り替え可能となる。
2WDモデルであっても、空転した駆動輪にブレーキをかけてトラクションを回復させる機能が搭載されるため、整備されたキャンプ場でのレジャー用途なら2WDでも困ることはないだろう。最小回転半径にも差はなく、どちらも4.1mだ。
スズキ エブリイ Jリミテッド
エンジン形式=直列3気筒ガソリンターボエンジン
排気量=658cc
最高出力=64ps/6000rpm
最大トルク=95Nm/3000rpm
トランスミッション=CVT
駆動方式=2WD(FR)
日産 クリッパーバン マルチラック GXターボ
エンジン形式=直列3気筒ガソリンターボエンジン
排気量=658cc
最高出力=64ps/6000rpm
最大トルク=95Nm/3000rpm
トランスミッション=CVT
駆動方式=2WD(FR)
商用車らしさを払拭したJリミテッド vs. 特装車らしい特別感が魅力のマルチラック


エブリイ Jリミテッドの新車価格は183万5900円。対するクリッパーバン マルチラック GXターボは231万円、GXは210万6500円だ。
Jリミテッドの価格は、“JOINターボ”に対して約17万円高となるが、ベースグレードに両側スライドドアをオプションで追加した場合は8万2500円の費用がかかるため、Jリミテッドの外装コストは9万円程度の計算になる。Jリミテッドは、レジャーと日常用途を1台で兼用する使い方に最適なエブリイと言える。
荷室機能が特徴となるマルチラックの価格はJリミテッドに比べて遥かに高いが、メーカー特装車らしい作り込まれた特別感と、まとまり感は魅力的に映る。荷室をよりハードに使う人にとってなら十分価値あるものと言えるだろう。
マルチラックを購入するうえで注意したいのは、専用のベッドキットは22万円のオプションである点だ。ベッドキットとしては高額だが、ベッドマット生地は耐摩耗性と防水性に優れたインビスタ社のコーデュラファブリックを使用しており、ナチュラルベージュとブラックの2色が選べる。
また、ベッドの高さは2段〜5段まで調整可能となっており、最上段にしたときのベッド下空間の高さは380mm。両壁面とフレームでベッドを支えるため、邪魔な支柱がない点もマルチラック専用ベッドキットを選ぶメリットだ。
車両本体価格
スズキ エブリイ Jリミテッド:183万5900円
日産 クリッパーバン マルチラック GXターボ:231万円
