イメージカラーの赤と黒をあしらったTC105X限定バージョンを展示

名機サイクロンマフラーの4輪用の開発も進行中!

国内有数のアルミホイール総合メーカー「weds(ウェッズ)」と、国内外のモータースポーツシーンでその名を轟かせてきた2輪界の名門コンストラクター「ヨシムラジャパン」。一見するとフィールドの異なる両者だが、“走り”と“ものづくり”に対する価値観は驚くほど近い。その2社がタッグを組み、4輪のアフターパーツ販売に向けたプロジェクトを始動させたのは、今から3年前のことだ。

最初に手がけたのは、バイクを積んで移動するためのトランスポーター向けアルミホイールホイール。オフ&オンを問わずレーサーを積載するユーザーは、足元に求めるのはタフさと信頼性。その要求を加味して誕生したのが、7本スポークを持つ完全オリジナルデザインの「WRS Seven」である。

誕生の背景には、プロジェクトを推進するウェッズ側の“本気”がある。

じつは担当の今坂正紀氏をはじめ、上司も揃って2輪乗り。「どうせやるなら、自分たちが本当に好きなブランドと、納得できるモノ作りをしたい」。そんな想いから、ウェッズ側からヨシムラへとアプローチし、この夢のコラボレーションは実現した。販売においてはウェッズが総代理店を務め、派手な展開を急ぐことなく、この3年間で「4輪でもヨシムラを選べる」という地盤を固めてきた。

そして、東京オートサロン2026で、次のステージとなるスポーツカー向けのパーツ製作へ踏み込んだ。

会場に持ち込まれたのは、ヨシムラのロードレーサーを模したカラーリングが施された現行ロードスター。その足もとにはウェッズが誇る最軽量クラスのスポーツホイール「TC105X」をベースとしたヨシムラエディションをセット。

ベースとなるTC105Xは、すでに完成度の高いホイールであることから、機能や性能面に変更はない。その代わりに、ヨシムラの意匠と世界観を投影している。ホイールカラーには通常設定のないマットブラックを採用し、リムにはヨシムラのロードレーサーを想起させる赤いラインをあしらう。オプションとなるセンターキャップも樹脂ではなくアルミ削り出しとすることで、熱の問題や脱落リスクに配慮。スポーツカーオーナーを見据えた姿勢が表れている。

注目はホイールだけに留まらない。開発中のマフラー「スリップオン・サイクロン」は、性能向上はもちろん、2輪ロードレーサーと共通のメッシュデザインの採用はヨシムラらしさを強くアピールする。

マフラーの作り込みにも、ヨシムラの美学が貫かれている。2輪は構造上、マフラーが常に視界に入るので、溶接やビード一本にまで厳しい基準を課してきた。車体下に隠れて見えない部分が多い4輪用マフラーにおいて、その美意識を持ち込むことは、製造面のハードルは高くなる。だが、だからこそ価値がある。

インテリアでは、イベント直前に完成したヨシムラ製チタンシフトノブに注目したい。シンプルな球形デザインながら、一般的なグラデーションではなく、ブルーが強調された焼き入れ処理が新鮮な印象を与える。今後、市販化される可能性もあり、ファンにとっては見逃せない存在だ。 

今後の展開について、両社は一朝一夕の成功を狙っていない。ヨシムラが掲げる「価格よりも、まず良いものを作る」という姿勢を尊重。毎年何かしらの提案を行い、ヨシムラとの相乗効果を積み重ねていく方針だ。10年かけて、4輪の世界でも“ヨシムラブランド”として自然に受け入れられる存在になる。それが目指すべき理想である。また、この取り組みは、ウェッズにとっても大きな刺激になっているという。

2輪を知る者なら、ヨシムラの名に信頼を置く。

その信頼が、ホイールやマフラー、そして細部にまで宿る4輪パーツとして形になったとき、そこに新しいスタンダードが生まれるはずだ。

「ウェッズ×ヨシムラ」。このコラボレーションは、まだ始まったばかりだが、その歩みは確実に、そして着実に前へと進んでいる。

●取材協力 ウェッズ TEL:03-5753-8201

「テーマは立体感と深さ。」骨太2×5スポークで魅せるウェッズの自信作【東京オートサロン2026】

60周年を迎えたウェッズが送り出す、ウェッズスポーツSAシリーズの最新作「SA-52R」。走りの性能とストリート映えを高次元で両立し、“スポーティに魅せたい”という今の空気感を的確に捉えた1本だ。骨太で力強い造形に込められた、その狙いと魅力を紐解いていく。

【関連リンク】
ウェッズ
https://www.weds.co.jp
ヨシムラジャパン
https://www.yoshimura-jp.com