静かに主張する“大人のTCRエスティマ”
ホイール、エアロ、車高。カスタムの基本を押さえながらも、その一台が放つ空気感は色使いひとつで決定的に変わる。このTCRエスティマが選んだのは、王道とも言えるブラックボディ。しかし純正色のブラックではない、全塗装によるブラックというのが本気の証だ。
足元に組み込まれたのは、深リムのSSRプロフェッサーSP1。ディスクはブラック、そして奥で主張するブロンズのブレーキキャリパーが強烈なアクセントを生む。モノトーンでまとめたボディに、あえて差し込むブロンズ。派手ではない。だが確実に視線を奪うアプローチだ。
低く構えた車高とツラの出方は、息を呑むほど美しいラインでフィニッシュ。エアロはアヴァンツァーレ製を軸に、フロント開口部やサイドの造形でスポーティさを強調。ワンモーションフォルムのTCRに立体感を与え、ミニバンであることを忘れさせる迫力を作り出している。
注目すべきはディテールの作り込みだ。後期ヘッドライトへの換装、レンズのブラックアウト、各部のスムージング処理。派手さよりも“完成度”を優先する姿勢が伝わる。内装も張り替えやオーディオの作り込みで統一感を演出し、まるでショーカーのような高い完成度を誇る。
いま改めて見ると、この一台は「やりすぎ」ではなく「研ぎ澄まされた」一台だと感じる。ブラック×ブロンズという組み合わせは、2020年代の欧州パフォーマンスカーにも通じる配色センス。むしろ時代が追いついたと言ってもいい。
あの頃、本気で作られたTCRは、いまもちゃんとカッコいい。それを証明してくれる、完成度の高い一台である。













OWNER 近藤さん
Specification
⚫️エアロ : F/S/R=アヴァンツァーレ・インテレッセフェルカー加工
⚫️ホイール : タナベ・SSRプロフェッサーSP1(20×F9J+11、R10.5J-8)
⚫️タイヤ: ナンカン・ウルトラスポーツNS-Ⅱ(F225/30、R245/30)
⚫️エクステリア : ヘッドライト&テールレンズ=後期純正、ボンネットスポイラー=アヴァンツァーレ
⚫️インテリア : バケットシート=アヴァンツァーレ、各部塗装&張り替え、モニター=5個、リムジン仕様、オーディオ作り込み
⚫️サスペンション: エアサス=レヴォリューション
⚫️マフラー: ワンオフ
⚫️ボディカラー : ブラック(全塗装)



