Q:スクリーンが黄色っぽくなって、濁ってきました。コンパウンドで磨けば戻りますか?

埼玉県/鉄オタハム太郎さん

スクリーンがあると、風圧を上半身で受けないぶん疲れも少ないし、雨の日も濡れにくい。さらに言うと冬場は寒さも軽減される。チェンも通勤スクーターに付けてその恩恵を知っているつもりだ。そんなスクリーンに使われるポリカーボネートなどの透明樹脂は、紫外線や熱、時間の経過によって黄ばみや濁りが出ることがある。バイクは紫外線を浴びる時間も長いので、保管場所や普段の扱い方でも状態に差が出やすいパーツなんだ。

黄ばんだからコンパウンド!……はちょっと待った

ポリカーボネート製スクリーンのなかには、傷つき防止のため表面にハードコートを施した製品も。こうしたタイプでは、コンパウンド入りクリーナーがNGになっていることもあるんです。

そのため、黄ばみや曇りが気になっても、耐水ペーパーやコンパウンドで自己判断の研磨をするのはおすすめしません。表面処理を傷めるおそれがあるうえ、黄変が樹脂内部まで進んでいれば、削っても新品のような透明感に戻るとは限らないからね。

まずはそのスクリーンの素材やメーカー指定の手入れ方法があればそれを確認する。見た目を戻そうと攻めるより、これ以上傷めないことを優先したいところです。

マイクロファイバーは使ってOK。でも“乾ぶき”は避けたい

普段のケアでいちばん気をつけたいのは、砂やホコリが付いた状態でゴシゴシこすらないこと。これはなんとなくイメージできると思う。ポリカーボネート製スクリーンでは乾ぶきを避け、柔らかい布と中性洗剤、多量の水で洗う方法がおすすめ。ガソリンやシンナーなどの有機溶剤、コンパウンド入りクリーナーは避けたいところだ。

マイクロファイバータオル自体は使ってOK。ただし、乾いたスクリーンへいきなり当てるはNG、まず水で砂やホコリをしっかり流す。必要なら中性洗剤を使い、濡らしたきれいなマイクロファイバーで力を入れずにやさしく洗う。仕上げも「磨く」というより、水分を軽く吸い取るくらいのイメージで十分だ。

余談だけどチェンはその昔、スクリーンに虫が付きにくく、付着しても落としやすいように、コンパウンドの入っていないワックス(シュ○ラスター)を薄く塗っていたことがある。表面がツルッとして、透明度が増したように感じることもありました。ただし、ノーコンパウンドなら何でも透明樹脂に使えるわけではありません。カー用ワックスには塗装面専用の製品もあるので、今ならスクリーンやポリカーボネートへの使用が明記されたクリーナーやコーティング剤を選ぶほうが安心です。

黄ばんでから頑張るより、普段のひと手間を意識したい

室内保管できれば理想だけど、それが難しければバイクカバーを使ったり、長時間直射日光にさらされる場所を避けたりするだけでも違ってくる。

そして洗車するときは、まず水をかける。砂を落としてから、柔らかいタオルでやさしく洗う。たったそれだけでも、乾ぶきで細かな傷を増やすよりずっとスクリーンに優しい扱い方になります。

スクリーンって、いざ黄ばんでから「どうやって復活させよう?」と考えがち。でも本当に効いてくるのは、その前の普段の扱いなんですよね。次に洗車するとき、いきなりタオルを当てず、水でザッと流してみる。まずはそこからで十分です。

著者紹介 チェン

元レースメカニックで、カスタムビルダーや二輪誌編集部員のキャリアを持つ。現在はスーパーモトのレースに参戦し、ハイエースで全国を飛び回っている。

※この記事は月刊モトチャンプ2026年1月号を基に加筆修正を行っています

【モトチャンプ編集部】