マカンEVより大きく、重くなるため、モーターを強化、初のクワッドモーターパワートレーンを搭載する可能性も。

ポルシェ カイエン 次期型EV プロトタイプ スパイショット

オーストリア・アルプスで鮮明に捉えたプロトタイプは、当初新型の最高級SUV「K1」(車内コード)と思われたが、工場や部品サプライヤー内のさまざまな情報源からも、このプロトタイプは間違いなく「カイエン」次期型であることが確認されている。

ポルシェ カイエン 次期型EV プロトタイプ スパイショット

初代カイエンが2002年にデビューしたとき、ブランドのファンは不満を漏らしたが、あっという間にポルシェのスポーツカーラインアップに収まり、同ブランドのベストセラーモデルの一台に成長した。そして今、BEVという大きな岐路に立っている。

弟分マカンファミリーと同様に、カイエン次期型は、内燃機関モデルと並行してEVバージョンも併売される。BEVの基盤となるのは、マカンEVやアウディQ6 e-tronと同じ「PPE」プラットフォームだが、カイエンははるかに大きくなり、初の3列目シートを配置、7人乗りSUVへと変貌する。

ゲームチェンジャー!新型アウディQ6 e-tron登場。 PPEプラットフォーム採用で革新的な進歩を果たした

アウディのミッドサイズSUVであるQ6 e-tronが正式デビューした。フルエレクトリックで、まったく新しいBEV用プラットフォームであるPPE(Premium Platform Electric)を使うモデルとなる。新世代アウディ、Q6 e-tronは、まずはクワトロ(前後モーターによるAWD)からリリースされ、追ってRWDモデルも追加される見込みだ。日本導入は2025年になる。

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プロトタイプは、フロントバンパー下部にアクティブフラップを装備、マカンとは差別化されるほか、現行型カイエンよりコンパクトなヘッドライトを採用する。

パワートレーンは、電動カイエンにマカン EV と同様のツインモーター構成を装備する可能性がある。また今回捉えたプロトタイプのナンバー「VF 814」は最上位「ターボ」と見られるが、マカンEVより大きく、重くなるため、モーターを強化、初のクワッドモーターパワートレーンを搭載する可能性があるという。その場合、マカンEVターボの最高出力630ps、最大トルク1,128Nmを大きく超えてくるのは確実だ。

ポルシェ カイエン 次期型EV プロトタイプ スパイショット

また、PPEプラットフォームの800ボルトアーキテクチャーと、最適化されたセル化学により、最大270 kWの急速充電が可能になる。フォルクスワーゲングループ内の他のモデルと一致する場合、約20分で10~80% の充電が可能になり、理想的な条件下では、ほぼ空の状態からわずか10分で最大160マイル(255 km)の走行距離が走行可能となる充電量が完了する。

カイエン次期型EVはマカンEVの上位に位置づけられ、2025年後半〜2026年初頭にデビューすると予想される。