2代目 トヨタ シエンタ(販売期間︰2015年7月~2022年7月)

2代目シエンタの特徴は、スニーカーをモチーフとした個性的な外観デザインだ。また搭載エンジンは現行型が3気筒であるのに対して、2代目は4気筒エンジンを搭載していた。エンジン性能やハイブリッドモデルのモーター出力、燃費性能においては現行型に劣るが、2代目も十分に優れた燃費性能を備えている。

細かな点を挙げれば、2代目のスライドドアにハンズフリー機能は備わっておらず、運転支援機能も当然ながら現行型には及ばない。しかし、コンパクトミニバンとしての基本的な使い勝手は共通だ。

3代目シエンタの中古車は安いものでも170万円程度からであり、高い人気ゆえか新車価格とそれほど変わらない。それに対し、2代目シエンタの中古車価格帯は50万〜250万円だ。

2代目なら走行距離5万km以下の個体でも70万円から見つけることができ、ハイブリッドモデルは100万円からが目安となる。また、ほとんどの個体が上級グレードであるGグレードだ。

5人乗り仕様が追加された2018年9月以降のマイナーチェンジ後のモデルは、走行距離5万km以下で110万円からとなっている。

2代目シエンタには5人乗り仕様と7人乗り仕様のほか、現行型には設定がない6人乗り仕様も存在するが、乗車定員の違いによる価格差はほとんどなく、年式やグレード、コンディションに応じた価格で取引されているようだ。なお、2代目シエンタのハイブリッドモデルに4WDの設定がない点は留意しておこう。

2代目 ホンダ フリード(販売期間︰2016年9月~2024年5月)

2代目フリードも基本的な使い勝手においては、現行型と大きな違いはない。6人乗り仕様は同じくキャプテンシートであり、車内のウォークスルーも可能。3列目シートの格納方法も現行型同様に左右跳ね上げ式だ。

大きく違う点はハイブリッドシステムとなる。3代目フリードは強力なモーターを搭載し、ほとんどのシーンでEVのように走れる「e:HEV」であるのに対し、2代目は1つのモーターでモーターアシストと電力回生を行うシンプルな構造の「SPORT HYBRID i-DCD」だ。

より高性能な現行型を中古で安く購入したいと思っても、現在販売されているほとんどの個体が未使用車であり、価格はほぼ新車並となっている。フリードの中古車は実質的に2代目以前のモデルしか選べないのが現状だ。

2代目フリードの中古車価格帯は60万円から300万円とやや高めであるものの、中古車はシエンタの流通台数に並ぶほど豊富に揃っている。

走行距離5万km以下の個体は90万円から見つかるが、2016年9月から2017年11月までに販売されたハイブリッドモデルの初期型はトランスミッションのトラブルが発生しやすい傾向にある。ホンダは保証期間延長で対応しているが、リスクを考慮すると初期型の購入は避けるのが無難であろう。

2018年以降の個体であれば120万円が底値であり、改良でホンダセンシングが全車標準装備となった2019年10月以降のモデルは130万円からが相場となっている。

フリードの中古車に見られる特徴として、ハイブリッドモデルとガソリンモデルとで価格に大きな差がない点が挙がる。これは、フリードのハイブリッドシステムがシンプルな構造であることや、ガソリンモデルの燃費性能が比較的良好であることが影響しているのだろう。

また、フリードの中古車は6人乗りモデルが多くを占めており、5人乗り仕様の「フリードプラス」や7人乗り仕様は数が少なめで、価格もやや高めだ。

2代目フリードの中古車は、キャプテンシートによる2列目の快適性を重視する人や、多少価格は高くとも高年式の車両を求める人に向くだろう。2代目シエンタの中古車は、とにかく経済性を重視したい人におすすめだ。