TAG HEUER PORSCHE FORMULA E TEAM

世界で最も有名なブランドのひとつであるポルシェ。これまで名車を生み出してきたポルシェも現在はラインアップの電化を進めており、象徴的な911もいまやハイブリッドモデルとなった。

耐久王の称号を持つポルシェは2023年、新たなハイブリッドプロトタイプ規定LMDhマシンを手掛け、耐久レースの最高峰に復帰。内燃機関を用いたレース活動に再び力を注ぎ始めた一方で、フル電動シリーズの最高峰であるフォーミュラEにも参戦を続けている。

ポルシェは2019/20年のシーズン6にフォーミュラEにエントリー。初年度は優勝にこそ手が届かなかったものの、ポールポジションは1回、表彰台は2回獲得した。

初優勝を果たしたのは、第2世代マシン「Gen2」最後のシーズンのシーズン8。メキシコシティE-Prixでパスカル・ヴェアレインにもたらされた。このシーズンは1勝、チームランキングでは7位という結果だった。

しかし、第3世代マシン「Gen3」が導入されたシーズン9に飛躍。ポールポジションは獲得できなかったものの、4勝を含む表彰台獲得7回を記録し、チームランキングでは4位に。そしてシーズン10ではチームとして7勝を挙げてチーム選手権2位となったほか、ヴェアラインがドライバーズチャンピオンに輝いた。

今シーズンも好調を維持しており、第5戦マイアミE-Prixでヴェアラインが優勝。さらに、チームとして第7戦モナコE-Prixまでに5度のポディウムを獲得するなどして、ニッサン・フォーミュラEチームを抑えチームランキングトップに立っている。

No.1 パスカル・ヴェアレイン

ドイツ生まれ、30歳のパスカル・ヴェアレインは、2003年にカートでキャリアをスタートさせた。ヨーロッパのジュニア・フォーミュラで経験を積んだ後、2013年にドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)にデビュー。翌2014年にはメルセデスF1のリザーブドライバーを務めながらDTMに参戦を続け、2015年に史上最年少のチャンピオンとなった。F1にはマノーとザウバーからエントリー。フォーミュラEにはシーズン5にマヒンドラからデビュー。ポルシェにはシーズン7に加入し、昨季ドライバーズタイトルを初めて獲得した。

パスカル・ヴェアレイン
●シーズン11成績(第7戦モナコE-Prix終了時点)
最高位:1位(1回)
獲得ポイント:66ポイント
ドライバーランキング:3位

●通算成績(シーズン11第7戦モナコE-Prix終了時点)
レース数:87
優勝回数:8
表彰台獲得回数:14
ポールポジション獲得回数:8

No.13 アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ

ポルトガル出身のアントニオ・フェリックス・ダ・コスタは9歳の頃にカートでキャリアをスタート。2007年にシングルシーターに転向すると、ヨーロッパのジュニア・フォーミュラシリーズで経験を積み、レッドブル・ジュニアドライバーにも選ばれたほか、複数回F1のテストドライブを行った。フォーミュラEにはシーズン1から参戦しており、DSテチーターに所属したシーズン6にはドライバーズタイトルを獲得。ポルシェに加入した昨季は3連勝を含む4勝を挙げる活躍を見せた。

アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ
●シーズン11成績(第7戦モナコE-Prix終了時点)
最高位:2位
獲得ポイント:67ポイント
ドライバーランキング:2位

●通算成績(シーズン11第7戦モナコE-Prix終了時点)
レース数:135
優勝回数:12
表彰台獲得回数:26
ポールポジション獲得回数:8
タイトル獲得回数:1