欧州トヨタ、次期モデルに向けた人気奪回へのスタイリングを模索中・・・

トヨタ 欧州カローラクロス

画像はトヨタ・カローラクロスの欧州バージョンだ。
トヨタが人気車種カローラのSUVバージョンを発売してから5年が経過している。小型ハッチバックに興味がないという消費者の増加に対応することには貢献したが、最近のフェイスリフト後も、心を揺さぶるほどの魅力はないと欧州担当幹部も考えているようで、これが欧州での販売がいまひとつ盛り上がらないの理由かもしれない。

トヨタ 欧州カローラクロス

カローラクロスは今年最初の4カ月間で、欧州全体で11,259台を販売している。これは同地域でコンパクトカー販売台数25位にランクインする数字だが、前年比では14%減少している。より明確なのは、同時期に、より印象的で華やかなデザインと言われる「C-HR」が41,950台を販売し、2024年比で9.6%増となったことだろう。

欧州で販売されているトヨタC-HR

実際、C-HRの販売は絶好調なのだ。ちなみに、2024年の欧州における販売台数は、以下の通りだ( )は2023年。

カローラクロス:54,447台(47,026台)
ヤリスクロス:204,797台(195,569台)
C-HR:131,622台(117,549台)
RAV4:94,344台(87,582台)
ヤリスクロス、C-HR、RAV4のセールスが好調だから、相対的にカローラクロスの販売が物足りなく見えるのかもしれない。

実は日本バージョンと欧州バージョンとでは外観が大きく異なっており、日本バージョンのフロントエンドは、メッシュグリルとロワーグリルが分割され、人気SUV「ライズ」にも似た、よりスポーティなイメージだが、欧州バージョンでは、大型のインテークが装備されている。

トヨタ「カローラ クロス」がマイチェン実施! 顔面刷新と路面を照らすウインカーなど装備

トヨタ・カローラ クロスが2025年5月に一部改良を実施。日常使いに優れたSUVとしての完成度をさらに高めるべく、内外装の質感向上や装備の充実が図られた。視覚的安全支援機能として「シグナルロードプロジェクション」をトヨタの量産車として初採用するなど注目が集まる。

https://motor-fan.jp/mf/article/330739

トヨタ・ヨーロッパの製品戦略・マーケティング責任者であるアンドレア・カルルッチ氏は、最近「Automotive News」のインタビューで、「カローラクロスを欧州でより多く販売するには、より魅力的なデザインが必要だ」と認めている。

「グローバルモデルという意味で、カローラクロスは欧州にとって完璧なモデルではありません」とカルルッチ氏は述べており、「欧州らしさをもっと取り入れることができれば、販売台数は伸びるでしょう」と復活への希望を語っている。

トヨタは先月、カローラクロスを全市場で2026年モデルとして刷新した。
日本と欧州ではGRスポーツトリムが導入されたが、市場での意見は、大胆なC-HRや通常のカローラハッチバックと比較すると、このSUVのデザインはまだ、刺激に欠ける感じがすると厳しい感想も聞かれるようだ。

カローラクロスの新世代モデルがいつ登場するかは未定だが、現行モデルが5年も販売されていることを考えると、次世代型の登場は2027年〜2028年ごろと予想される。
果たして欧州市場でカローラ・クロスの逆襲は見られるのか、次期型へ期待が高まる。

トヨタ「カローラクロス」次期型、ボディ拡大&パワフルに!これが最終デザインだ

トヨタは、欧州C セグメント・クロスオーバーSUV、「カローラクロス」改良新型を5月にも予定しているが、早くも次期型の開発が進められているとみられ、最終デザインを予想した。

https://motor-fan.jp/mf/article/317381