パワートレインで異なる走り 室内も上質で後席空間も十分

国内のホンダSUVラインナップでは、リース専用車両のCR-V e:FCEVに次ぎ、ヴェゼルの上位に位置づけられるモデルがこのZR-V。

エクステリア

アグレッシブなフロントマスクと、低く構えたクーペスタイルの外観が特徴。グレードによりホイールアーチがボディ同色かブラックという違いもある。ホイールは全車18インチを採用。最小回転半径は5.5m。

といっても、いかにも高級感とかスポーティさとか、ある特定の方向性でクルマを表現しようとしている風ではなく、むしろ控えめでニュートラルな感さえあるスタイルは、弁えた大人のユーザーが自然に乗りこなすにはちょうど良いと言えばよいか。デビュー当時、一瞬マセラティ・グレカーレが頭を過ったというのはここだけの話にしておこう。

インストルメントパネル

シビックと共有するインパネをベースに、センターにはハイデッキコンソールを装備。SUVらしい広がりと先進感が融合されている。「Z」系にはナビゲーション連動のHonda CONNECTディスプレイも標準装備される。

メカニカルコンポーネントはシビックが由来。パワートレインにはシリーズハイブリッドの2.0ℓ e:HEVと1.5ℓのガソリンターボの2タイプを揃え、それぞれにFFと4WDを用意する。

居住性

1.5ℓガソリンターボはシビック同様に爽快なパワーフィール。他方、2.0ℓのはe:HEVはeconモードでもまったく不満がないほどで、余裕とキレの良さの両面を発揮する走りの味を特徴とし、静粛性も高い。エンジンフードがしっかりと見渡せ、取り回しも良く、高速走行時の安心感も十分に高い。

うれしい装備

通信機能のHonda CONNECTは、スマートフォンのアプリも用意。エアコンのリモート操作やライトの消し忘れ確認などができる。
月間販売台数   2479台 (24年9月~25年2月平均値)
現行型発表    22年11月
WLTCモード燃費  22.1 ㎞/ℓ ※「e:HEV X」のFF車  

ラゲッジルーム

シビックと共通イメージの水平基調のインパネのアッパーフェイシアをはじめ、コンソール、ドアトリムには高密度のソフトパッドが貼り込まれるなど、室内の上質感が実感できる。後席は足元、頭上のどちらもゆとりがある。ラゲッジスペースも実用的な容量が確保され、ホイールハウス部分の表面を波状にして使用過程での傷付きに配慮している。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.167「2025-2026年 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

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