トリプルモーターで最高出力は1526ps、最大トルクは1770Nmを発揮。

シャオミ YU7 GT プロトタイプ スパイショット

中国「Xiaomi」(シャオミ)は現在、電動クロスオーバーSUV「YU7」の高性能バージョンを開発中と噂されていたが、その量産型プロトタイプをスクープ班のカメラが初めて捉えた。

このモデルは、「YU7 GT」という名称で中国市場に投入される予定だ。この新型プロトタイプは、ワイドなホイールアーチ、低い最低地上高、そして特徴的なカモフラージュカラーが特徴となっている。

シャオミは、自動車業界では比較的新しい存在だが、すでに中国で最も革新的で人気のある新車ブランドの一つであることを証明している。SU7セダンとYU7クロスオーバーSUVが飛ぶように売れているだけでなく、SU7ウルトラでポルシェやリマックに圧勝し、まもなくYU7にも高性能仕様が登場する予定なのだ。

新型車は、既に発売されているSU7 ウルトラ・パフォーマンスセダンに倣い、「YU7 Ultra」と命名されると報じられていたが、関係者によると、ドイツで撮影された車両はシャオミ「YU7 GT」という名称になるとのことだ。

ニュルで捉えたプロトタイプは、厚いボディクラッディングで隠すことはせず、シンプルな白と赤の肌にぴったりとフィットするカモフラージュラップを採用している。

シャオミ YU7 GT プロトタイプ スパイショット

リアフェンダーは、通常モデルと比較して明らかに幅広になっており、これは予想される305mmのピレリP Zero Trofeo RSワイドタイヤを収容するためだ。この車は、SU7ウルトラと同様に、21インチホイールと大型セラミックブレーキディスク、イエローキャリパーを採用している。ホイールの後ろには、鮮やかなイエローのキャリパーを備えた特大のカーボンセラミックブレーキが隠されており、予想されるパフォーマンスの向上に見合う制動力を約束していると言って良い。

また、大型ダックテールスポイラー、フレームレスサイドミラー、フラッシュドアハンドル、そしてルーフにはLiDARセンサーが搭載されている。

パワートレインは、既に発売されているSU7ウルトラと共有すると思われる。3基の電気モーターで構成され、フロントアクスルには288kW(286ps)の電気モーターが1基、リアアクスルにはそれぞれ450kW(570ps)の電気モーターが2基搭載されており、システム全体の最高出力は1,138kW(1,526ps)、最大トルクは1,770Nmだ。このシステムには、CATL製のQilin 2.0三元NMCバッテリー(93.7kWh)が積まれているが、ポルシェ・タイカン・ターボGTの1,019psをはるかに上回るパワーだ。

もしそうなれば、YU7 GTはアウディ「RS Q8 Performance」を抜いて、史上最速のSUVとしてニュルブルクリンクを周回することになるはずだ。そのためには、7分36秒698未満のタイムを記録する必要があるが、いずれにせよ、シャオミはパフォーマンスSUVの最高峰にふさわしいことを証明しようと躍起になっているようだ。

高性能セダンYU7ウルトラは、ボローニャにあるフェラーリのマラネッロ工場で目撃され、世界の自動車メーカーにとってベンチマークとなるなど、シャオミは、もはや世界から注目されるブランドに急成長している。

現段階でシャオミが日本に導入されるという情報はないが、今後の情勢によっては十分考えられる。そうなれば、国産SUVはそのパフォーマンスに圧倒されることになりそうだ。