連載

ランクルプラド Up Style Project

内外装をカモフラージュでコーディネイト

デルタフォース・オーバルの17インチにファルケン・ワイルドピークM/T01を組み合わせて足もとを固め、上屋にはPACKLINEのルーフボックスを取り付けた。これだけで機能性はもちろん、プラドのアウトドアツールとしての雰囲気がより際立つようになった。そこで今回は、その雰囲気と遊び心を底上げするためのドレスアップを実施した。

カラーリングにちょっぴり変化をつけようと、ラッピングを使ったドレスアップを施したのだ。昨今、すっかり一般化したように思えるカーラッピングだが、100万円を軽く超えるようなフルラッピングから、ステッカー感覚で気軽に貼れるものまで、その手法は千差万別だ。今回はアバンギャルドブロンズメタリックという大人っぽい色味を活かしながら、そこにちょっぴりアウトドア風味をプラスするプチメイクを。ホイールと同じくデルタフォースがプロデュースするカモフラベージュ(迷彩柄)をチョイスして、サイドシルやドアハンドル、給油口などに投入した。さらにはルーフボックス全体も同様の柄でくるんだ。もともと戦場で身を守るために自然と同化する効果を持たせたカモフラ柄だったが、近ごろはファッション界でブームを飛び越え定番となり、それはクルマのカスタム界にも降りている。デルタフォースのロゴが入ったこのカモフラベージュは、ポップな印象を与えてくれる。

さらには純正のコーディネイトだと、少しだけメッキのギラギラ感が強すぎると感じることがあったので、フロントグリル全体をマットブラックのラッピングによって黒く落とし込んだ。

かくして仕上がったのがご覧の状態である。程よいカモフラ柄の投入で遊び心を際立たせながら、しかし子供っぽくなり過ぎず、なかなかいい塩梅にまとまったと思う。フロントグリルのブラックアウトも大正解だ。また、サイドシルをラッピングしたのと同時に、思い切ってマッドフラップを取り外した。泥はねや水はねは増えるかもしれないけれど、それだけで足もとがすっきりと見えて、UP Style感が強調されるようだ。ドレスアップではなくドレスダウンのアプローチである。

今回の作業を相談し依頼したのは、ラッピングに定評のあるプロショップ「BABY EYE’s(ベイビィ・アイズ)」だ。鮮やかな手つきでクルマへと添付していく様はまさに職人技だと見惚れてしまう。フロントグリルやサイドシルは裏地の隅々にまでシートが張り巡らされ、ひと目ではラッピングだと気付かせない。

その技をもっとも感じさせたのが、インテリアの施工だった。実はエクステリアの完成度の高さを前にさらに欲が出て、インテリアのラッピングに手を出すことになったのだ。同じカモフラ柄でセンターコンソールやドアノブ、そしてステアリングの樹脂部分のラッピングを施してもらった。複雑な形状で開閉部分もあるコンソールやステアリングに施工するために、外せる部品はすべて外したうえで、細かい部分にまでシートで覆って微細な部分にも手を抜かないこだわりを感じさせた。

というわけで、ラッピングコーディネイトには大満足。ドレスアップ効果だけでなく、飛び石や紫外線などからボディを守る効果もあるから嬉しい。まさに一挙両得のドレスアップだったと、ラッピングの底力を感じている。

TOYOTA・LAND CRUISER PRADO Up Style Project Vol.4
メッキの主張が強かったフロントグリルは、全体のトーンを合わせて落ち着かせるためにマットブラックラッピングで黒く落とし込んだ。複雑なグリルを分解してラッピングした。
サイドシルへのラッピングは、サイドステップやマッドフラップを取り外して、裏側までシートを張り巡らす。敢えてマッドフラップは取り外したままにしてすっきりと見せる。

【BABY EYE’s】

カーラッピングを始め多種多様なカスタム術を持つBABY EYE’s(ベイビィ・アイズ)。難しいオーダーにも難なく応えてくれるばかりか、積極的にコーディネイトを提案してくれる姿勢にはプロショップの技術とセンスを感じさせる。

住所:千葉県千葉市花見川区天戸町1340−5
電話:043-301-5141
http://www.babyeyes.jp

【今回の進化】
05 WRAPPING

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STYLE WAGON(スタイルワゴン) 2019年8月号  ※記事は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです

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