連載

ヴェゼル長期レポート

新車の感動はなかったけれど……

新車側からも記念写真

入れ替えの顛末はひとつ前のコラムを読んでください。

タイヤ交換代を考えて、クルマごと買い換え!? ヴェゼル→マイナーチェンジ後のヴェゼルに乗り換えの見積はどうなる? | Motor-Fan[モーターファン] 自動車関連記事を中心に配信するメディアプラットフォーム

「タイヤ交換も結構お金がかかるし、クルマごと交換しませんか?」 最近のディーラーの整備は混んでいて、サービスを受けるにはかなり前もっての予約がいる。急に仕事が入ることも多いカメラマンという職業柄あまり先の予定は入れたくな […]

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今年2月中旬に注文をし、3月下旬に予定通り納車となった。

購入したのはe:HEV ZのFF、ホンダコネクテッドナビにプレミアムオーディオ+マルチビューシステムとオプションもまったく同じものだ。故に納車されたら2代目ヴェゼルの前期とマイナーチェンジ版の比較を考えていたが、筆者の個人的な理由で自分が運転する機会がなく報告ができずにいた。新車のVEZELの運転はもっぱらふたりの息子たちなのだが、納車されてから半年助手席からではあるが私が感じたことを息子たちの感想も盛り込んで報告したい。

納車直後に桜が満開になったので記念写真を撮ってみた

新車になったとはいえ、今回のマイナーチェンジは見かけ上それほど大きな変更点はなく、わくわくした気持ちには正直なれなかった。すでにマイナーチェンジVEZELが発表された際の撮影会や試乗会ですでに体験済みということもあるのだが、納車日、ディーラーでクルマを受け取り乗り込んだ際もセンターコンソールの形状がちょっと変わったくらいなので何も感動もなく、せっかくの新車なのに残念だった。

納車引き取りの運転を担当した次男も「前と変わらないね」と同じようなリアクションだった。「タイヤ交換するなら、いっそのことクルマごと変えませんか?」ということから購入となったマイチェン版新型VEZEL。変わらないということはいいこともある。いままで使っていた用品がそのまま使えるのだ。今回、納車引き取りと同時に前期型VEZELを渡すこととなりその場でラゲッジマットやドリンクホルダーマットを移し替えた。フロントウィンドウのサンシェードもそのまま使え、新たな出費をしないで済むのは非常に助かる。

さてタイヤ交換が必要になったところから購入となったマイチェン版新型VEZEL、メディア試乗会ではe:HEV Zにはミシュランンのプライマシー4とブリヂストンのアレンザの2種類のタイヤが装着されていた。前期型ではミシュランのみであったが、ホンダサイドの話を聞くと供給の絡みもあり2種類になったとのこと。FFにはブリヂストン、4WDにはミシュランとなる場合が多いとは聞いていたが、はたして筆者の購入したVEZELには何が装着されていたかというとブリヂストンのアレンザだった。試乗会での印象はちょっとミシュランより硬めかなと感じていたのでミシュランを望んでいたのだがそれは叶わなかった。

横浜赤レンガ倉庫で取材があり駐車スペースで記念写真

納車引き取りの帰り道でもやっぱり硬いかなと感じたのだが、後日助手席ではあるが高速道路での印象は、ミシュランより足回りのダンピングが良く、これは悪くないかなと感じた。ただこの比較も前期型とのもの、マイチェンでFF車は足回りの減衰力の設定に変更があったため単純にタイヤだけの評価でないことは断っておく。筆者の前期型VEZELのミシュランのタイヤは、4万km走行ということもあるが、ひび割れがひどかった。これは筆者の駐車場の日当たりが良く(日の出から正午過ぎまでバシッと右側側面に陽があたる)タイヤにとっては環境が良くないことも影響しているかもしれない。ブリヂストンなら日本の環境に合わせて作られているはずので、そうした日当たりの良さからくる劣化耐性も強いのではと期待している。

今回、筆者の営業担当からの提案による急な買い替え(入れ替え?)というあまり褒められた購入方法ではなかったため、装備などについてもロクに調べていなかった。メディア向け発表会でヘッドライトがアダプティブドライビングビームになったことや、LKASの車線維持が65km/h以下だとキャンセルされていたものがトラフィックジャムアシストの導入により全速度域になったことなどの説明があり知識としてはしていたが細かい装備については恥ずかしながらまったく調べてもいないし、気にしていなかった。

なくなってしまった装備とは?

新しくなったのだから先に書いたような追加装備やさらに良い形への機能変更があるのが当然で、今まであった装備がなくなるとは思っていなかった。文頭にも書いたが諸事情で筆者が運転する機会がなく長男に言われて、“ある装備”が削られていることを初めて知った。

前期型のヒーテッドドアミラー用のスイッチ

何がなくなったのかというと、ドアミラーが熱線入りではなくなっていたのだ。

「そんなはずないでしょ」と、コントロールパネルを見ると前期型にはあったスイッチがなくなっている。カタログの主要装備表を見ると「親水/ヒーテッドドアミラー+熱線入りフロントウィンドウ」の欄がFFと4WDに分かれていて4WDにしか適合の●が付いていない。合わせて前期型のカタログの主要装備表を見るとFFと4WDの区分けがなく適合●になっていた。ということは今回、4WDには残してFFのみ装備から外したということだ。コストダウンしたいのは理解するが、今回のマイナーチェンジで8万円程価格もアップしているのだから今まであった装備を削るのはいかがなものかと思う。

スイッチのアップ、赤▲部分にドアミラーの表示マークがある
マイチェン版(Z FF)には、ドアミラーの表示がなくなっている

4WDには標準装備となっているのは雪国用という考えだと思うが、ドアミラーの熱線は雪でなくても雨の日の水滴防止対策に随分と役立っていたので、わざわざFFのみ外すことはないだろう。これがなくなったことで息子たちも雨の日の運転がすごくしづらくなったと言う。今回の装備落ちは少しでも安全運転をと考えるとホンダの姿勢に疑問を感じる。月販5000台位売れているクルマなんだから安全装備を落とすのは考えてもらいたい。そんな単純なことではないかもしれないが、多分ドアミラーまでの配線はFFも4WDも一緒だと思うのでオプションで装備できるようにはしてほしかった。今度点検の折にでもサービス担当者に配線は同じなのか部品を買えば熱線入りが装着できるのか確認したいと思う。

なくなってよかった装備もある

前期型の左のドアミラー
垂れ下がっている部分はサブミラーがとなっている
.実際は運転席からはこのサブミラーはよく見えない

今回なくなって良かったものもある。左のドアミラー下についていた耳たぶのようなサブミラーだ。デザイン的にも無様だし実際よく見えないので役に立たないものだったが、法規の変更でマルチビューシステム搭載車はこれが不要ということになったのだ。これで見かけも視界的にも突起物がなくなりすっきりとこれは嬉しい変更だ。
ただこの変更も車が納車されて、「そういえば撮影会の時にはなかったよな」と今さら思い出すという恥ずかしい状況。

すっきりしたマイチェン版左ドアミラー、しかし雨の日は見づらい

この間VEZELにRSグレードが追加されることが発表された。ということはまだ2年くらいは3代目の新型が出ないと予想されるので、今後も気が付いたことを報告していきたいと思う。

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