見た目でわかるスタッドレスタイヤの寿命サイン

プラットフォームが露出したスタッドレスタイヤはスノータイヤとしては使えないが、サマータイヤとしてなら使用可能だ。分かりづらいプラットフォームの位置は、サイドウォールに刻印された矢印の延長線上に配置されている。

スタッドレスタイヤの寿命を判断する際、まず着目すべきは雪上性能に関わる「残り溝の深さ」だ。

新品時の溝の深さから約50%摩耗した位置には「プラットフォーム」と呼ばれる突起(サイン)が設けられており、タイヤブロックとプラットフォームが同じ高さになると冬用タイヤとしての使用限界を迎える。これはノーマルタイヤの「スリップサイン」とは別のものであり、スリップサインは残り溝1.6mmを示す目安で法的な使用限界となる。

溝の深さはスタッドレスタイヤとしての性能に大きく関わるため、プラットフォームが露出した状態ではスタッドレスタイヤとしては認められない。

積雪路や凍結路を走行すると地域によっては法令違反となる場合があるため、残り溝が少なくなっている場合はプラットフォームが完全に露出していなくとも交換すべきだ。

ヒビ割れがあるタイヤも交換したほうがよいだろう。スタッドレスタイヤに限らず、タイヤは使っているとゴムが硬化し、トレッドやサイドウォールの表面に細かな亀裂が生じてくる。

ただし、ひびの状態から良し悪しを判断するのは難しく、程度によっては十分使える場合もある。ひび割れが生じるのは多くの場合が使用に伴う経年劣化であるため、ひびが目立ってきたタイヤは残り溝の深さに関わらず、パンクやタイヤバーストなどを防ぐ意味でも交換しておくことが望ましい。

アイスバーンでの滑りにくさは使用期間と硬度計でチェック

多くのタイヤには製造年が刻印されているため買い替えの目安にできる。ただし、中古や在庫のスタッドレスタイヤを購入した場合は、製造経過と使用年数が一致しない場合がある。

使用開始からの期間も寿命の判断基準となる。スタッドレスタイヤの一般的な寿命は、使用開始後おおよそ3〜4年、長くとも5年が使用の目安だ。

溝は十分残っていたとしても、前述したようにスタッドレスタイヤは時間が経つとゴムが硬化し、とくに氷上性能が極端に低下してくる。どれくらい使ったか覚えていない場合は、タイヤ側面の情報から製造時期を確認しよう。

細かな表示方法はタイヤメーカーによって異なるが、読み方はどのメーカーも同様に4桁の数字の下2桁が製造年を表し、上2桁が製造週を表す。

仮に「0722」と記載されていれば、西暦2022年7週目製造となり、2022年2月下旬頃に製造されたタイヤであることが分かるため、買い替えの参考にするとよいだろう。

しかし、ゴムの硬さは使用環境によっても大きく変動する。より正確に寿命を見極めたいなら、硬度計を用いてゴムの硬さを計測する方法もある。

測定硬度(ショアA)の目安と指標は、35~45で状態良好となり、55~60なら買い替え推奨だ。60以上になると冬用タイヤとしては使用困難となる。

ただし測定硬度はタイヤメーカーや銘柄によって差異がある。また、硬度計の精度や校正状態、測定方法によっても誤差が生じるため、測定数値と基準は参考程度に留めておこう。

高精度な硬度計は非常に高額であるため、自分で購入するのではなくカー用品店やタイヤショップに依頼して計測してもらうとよいだろう。

住まいの地域でも変わるスタッドレスタイヤの寿命基準

降雪地域と非降雪地域では寿命の基準も変わる。しかし、非降雪地域だからといって性能が低下した古いスタッドレスタイヤを使い続けることは推奨されない。

使えるスタッドレスタイヤと使えないスタッドレスタイヤの見分けるには、まず溝の深さとひびの状態など外観をチェックし、それらに問題がなければ使用期間や硬さをチェックして使用の可否を見極めよう。いずれか1つでもNGなら交換すべきだ。

ただし、使用環境によって寿命の基準が変わる点には注意したい。凍結路や積雪路の走行が多い雪国では摩耗しづらい反面、雪上性能と氷上性能に関わるゴムの硬さがもっとも重要となるため、ゴムの硬化による性能限界が先に訪れる。

一方、比較的温暖で乾燥路面の走行が多い環境では、それだけ摩耗しやすいため、残り溝の限界が先にくる。

もう1シーズン使えるかどうかの判断は、タイヤの状態と使用環境に応じて見極めることが重要だ。スタッドレスタイヤの劣化具合は冬季の運転の安全性に大きく関わるため、いずれの地域でも迷ったら買い換えることをおすすめする。