最高速を競い合う「ボンネビル・スピードウィーク」とは?


アメリカ・ユタ州のボンネビル・ソルトフラッツ。ここで毎年開催される「ボンネビル・スピードウィーク」は、
世界中のライダーやドライバーが集まり、究極のスピード記録に挑む伝説的なイベントだ。
1914年に始まり、ボンネビル塩湖で世界最速記録を競う100年以上続くこの大会は、映画「世界最速のインディアン(2005年)」や「トランスフォーマー/ダームサイド・ムーン(2011年)」などの撮影地としても知られており、モータースポーツの聖地として世界的に有名。
「ボンネビル・スピードウィーク」は最高速記録の競技会としては世界最大の規模で、2輪&4輪を含め毎回600台以上が参加。塩湖が干上がってできた真っ白な平原に、5マイル(約8km)前後のコースを設定して開催される。
「ボンネビル・スピードウィーク」はアスファルトではなく、塩の路面で行われるのが特徴。塩という未知の環境への最適化と車両の高性能化。また強い日差しと酷暑という過酷な環境下での競技は、想像以上に過酷。これらをいかに克服するかも、このレースのテーマであり、大きな魅力となっている。
ベース車両:ホンダ スーパーカブ(1963年式) 出展:LSA


写真は2025年8月2日~8月8日に開催された「ボンネビル・スピードウィーク」に“チームJAPAN”として出場した「LSA」のマシン。よーーく見てみれば分かるが、ベース車両はOHVエンジンを搭載したビンテージモデル、ホンダ スーパーカブC100。年式は何と60年以上前の1963年。
最新モデルではなく、発売からあえて半世紀以上を経た車両で。しかもセッティングが難しいキャブレター車にこだわったのがポイント。エンジンチューニングは「酒井ボーリング」が全面協力した。
マシン製作やライダーは女性が担当。今回の挑戦の意義は、日本の技術力を証明し、未来へと繋げること。また女性でも世界最速を狙えるという可能性を示すこと。
レギュレーションに基づき排気量は49ccのままとし、シリンダーヘッドやピストン、クランクシャフトなどエンジン内部のフリクション(抵抗)を極限まで低下。最高速を目指したフルチューニングエンジンに、小倉クラッチ製スーパーチャージャーを導入しているのもポイントだ。
非力な49ccの車両にスーパーチャージャーを装着すると、過給器を回す動力元であるクランクシャフト本体に抵抗が生まれ、かえってパワーが落ちる可能性もある。しかし標高が1,000mを越える気圧の低い(空気の薄い)現地では、強制的にエンジンへ空気を送り込む過給機付きが有利だと判断。
フレームはノーマルをベースとしつつ、センター部にニーグリップも可能な補強を実施。前後ホイール、フロントフォーク、スイングアームはノーマルながら細部を最高速仕様にアレンジ。
マシン全体の製作やセッティングは、ミニバイクカスタムやロードレースチューニングで名を馳せる「アニマルボート」がサポート。マシンがほぼ完成した2025年6月初旬、日本航空高等学校(山梨県)の滑走路を借りてのテスト走行も実施された。
満を持して迎えた2025年8月のボンネビル・スピードウィークでは、GASクラスとFUELクラスの2クラスに参戦、GASクラス:47マイル(約75km/h)、FUELクラス:52マイル(約83km/h)を記録し、見事、世界最速記録の2冠を達成した。
今回の挑戦の過程は下記ページでも詳しく紹介中!
世界最速への挑戦! 女性×日本の技術 ~小さなバイクで大きな夢を~
https://camp-fire.jp/projects/833195/view





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