街乗りが楽にできてサーキットも自然に速い

「街中が気持ちよく、楽に乗れるから、サーキットでも性能を発揮させて遊べる」。パンスピードのエイトのコンセプトだ。ポートチューンのエンジンはパワー指向でなく、レネシスのよさを底上げる実用重視に仕上げてある。駆動系は6MT、ファイナルいずれも前期のノーマルそのままだ。ATSのクラッチとL.S.Dが組まれている。

そして、凝っているサスだ。オリジナル車高調は抑えたバネレートにしてストリートでの動きを優先しながら、サーキットにおいてはバンプラバーの使い方で、ピッチングやロールでのストローク量が合わせてある。

ステアリングレスポンスやトラクションを助けるブッシュは、材質がウレタンでピロ風に機能する構造だ。ブレーキパッドは街中も含めたABS対応やエイトの旋回性能が活きる、コントロール性が備わっている。

そんなパッケージを、青木孝行が本庄サーキットで試した。タイヤはニューモデルであるディレッツァ 301R Sを履いている。「普通のコーナーもここ独特のタイトなコーナーも、よく曲がってくれる。バンプラバーでロールが安定し、かつ効いている。ブレーキのコントロール性も連携している。加速では初めフロントの持ち上がりが少し気になり、減衰力調整でダンパーの伸びる速さを好みに合わせたら姿勢が整って、より攻められた。

エンジンは9000rpm近くまで綺麗に回り、低回転から十分なトルクがある。2速ギアで回転が落ちるコーナーもノーマルと違って、アクセルを踏むとクルマが前に出る。上手く、街中とサーキットの領域に分けたセッティングが取られていた」

ベストタイムは43秒657とかなり速い!

下からトップエンドまで味しく回るポート加工

 9000rpmまで回せ、8500rpm付近のシフトで美味しく使えるが、チューニングで重点を置いたのは日常走行まで考えた低中域トルクの増強だ。結果、低回転から上までスムーズに吹ける、フラットなエンジン特性に近づいた。なお、車両前方から入る空気を効果的に後方へ流すため、エアクリーナーとバッテリーはレイアウトを変えている。

タイヤは舗装ラリー用

タイヤはDIREZZA 301R Sの245/40R18。舗装ラリー向きだ。パンスピードは一発用でなく、ライフが長くとれることを見込んでスポーツ走行用に試している。

「ピークグリップは抑えてあるが、その代わりタレを感じない。グリップは周回しても一定。8LAPして最後にベストが出たから、ロングにも耐えそう。あとはハンドルを切り足して、さらに切り足しても使える領域がある。このエイトのコンセプトにも合った選択ですね」(青木孝行)

ウインマックス別注のオリジナルパッドは街中のDSCがONでの走行、路面のμが低い場所でのABS介入、サーキットでのコーナー進入などテストを重ね、コントロール性がおもに置かれる。ローターは純正で、今回は新品で走行。

ショップオリジナルの車高調も継続テスト中

車高調はオリジナル品。標準バネレートはF:16・R:14㎏/㎜。F:12・R:10㎏/㎜に変更し、ストリートやミニサーキットの低中速度域で小回りが利いて、すっと曲れるセッティングを継続テスト中。

バンプラバーに工夫がある。各部のブッシュもオリジナルのウレタン製。ピロ風に機能し、アームの可動性が上がる。

排気系はオリジナル+サード触媒

ポート加工とバランスさせた排気系。3-1構造のエキマニとマフラーはパンスピード製。触媒がサード。アイドリングから低回転までは音圧は控えめの印象。中回転付近から主張する音が響くようになる

熱気が両サイドから抜けるボンネットの後方浮かし

エイトの冷却性能を高める手法。ボンネット後方を浮かしているが、後方から熱気を抜くわけでない。走行中、ボンネット後方付近は圧力が上がり、むしろ外に流れない。隙間はパッキンで塞いである。

ポイントは左右の両サイド。ここが走行中、熱気を外へ引き出すのに適した位置という。開口部の広いオリジナルバンパースポイラーとエンジンルームのパーツ配置も変更し、効果を上げている。

PAN SPEED デモカーRX-8の詳細スペック

■前期ベース

■最高出力252㎰/最大トルク21㎏-m

■パンスピード サイドポート加工

■パンスピード エアクリーナー(ワンオフ)

■パンスピード マフラー/エキマニ

■SARD キャタライザー

■DRL ラジエーター

■パンスピード ECU

■ATS カーボンクラッチ

■ATS カーボン2wayL.S.D.

■パンスピード 車高調サスキット(F 12kg/mm R 10kg/mm減衰力コントローラー付き40段)

■WinmaX 別注ブレーキパッド

■DIREZZA 301R S(245/40R18)

■DIREZZA ST01Fホイール

■パンスピード フロントバンパー/ボンネット/GTウイング

「適正温度」がカギ! RX-8をサーキットで壊さないための必須知識 歴代ロードスター/RX-8を楽しむ BLAST ENGINEERING編

エンジンがノーマルでも、RX8はサーキットでも速く走れて楽しい。ただ、高性能なぶん、無理を強いて壊しやすいこともある。痛い目に遭わないための事前対策や注意点を、ブラストエンジニアリングに聞いた Photos/清水良太郎 Text/勝森勇夫 本記事はレブスピード2025年1月号からの抜粋です。


■パンスピード 

埼玉県蓮田市関山2-7-8 

TEL048-764-2040 

http://www.panspeed.jp/