連載

内燃機関超基礎講座

北米仕様のプリウスには、デンソー、タイガー魔法瓶と共同開発した、冷却水による排熱回収および蓄熱システム「Coolant Heat Storage System」が搭載されている。走行中に適温まで温まった冷却水を、エンジンルーム内に設置した真空断熱温水タンク「クーラント・ヒートストレージタンク」に蓄えておく。タンクはステンレス製で、魔法瓶構造になっており、容量は3ℓだ。

エンジン始動直後など、エンジンが低温の状況下では、温水タンク内に蓄えた温水を冷却水経路に適宜放出していく。冷却水の温度上昇を早め、暖機時間を短縮することで、エミッションならびに燃費性能の改善を図っている。システム未搭載車に比べ、燃費を1.5%改善し、有害物質の排出量を14%低減できた。

上イラストはシステムの全体構成図。ストレージタンクはエンジンルームの進行方向右側に配置され、冷却水流路、ヒーター用流路に配管されている。下は、温水タンクと冷却水経路の間に配置される「クーラントフローコントロールバルブ」の構造だ。暖機状態や冷却水温度に応じて、内蔵のロータリーバルブが回転。その位置によってストレージタンクとヒーター、冷却水流路の間のやりとりを制御し、最適な状態を保つ。

クーラント・ヒートストレージシステムの動作説明図。左上はエンジン始動直後など、暖機が必要な状態。ロータリーバルブによってヒーターコアへの経路を閉じ、ストレージタンク内の温水をエンジンにのみ供給する。右上は暖機が終了した状態で、冷却水はエンジンとヒーターの間のみやりとりする。左下は十分に暖機された状態で、バルブ位置を変更し、ウォーターポンプを動作させることで、ストレージタンクに温水を供給し続ける。走行を終了して機関を停止させると、バルブ位置によってストレージタンクは閉鎖系となり、温水を保存する。

MY2004の北米仕様トヨタ・プリウス

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