10月1日から1kmあたりの料金を約10%アップ
首都高は、通行料金の値上げを開始した。軽・二輪車と普通車は2026年10月1日からすでに実施、中型車以上についても2027年7月1日からの改定を予定している。
軽・二輪車と普通車は、利用した走行距離に応じて設定している「1kmあたりの料金」を約10%引き上げる。バイクの場合は改定前「23.616円」→改定後「25.978円」となる。ただし、下限料金は従来の金額を維持。また、上限料金についても、現行の設定距離(55.0km)を継続するという。
二輪車と軽自動車(同一料金)では、基本料金がETC搭載車の場合で、従来料金の「280円~1590円」から新料金「280円~1740円」に変更された。

また、ETC非搭載車は、一部区間を除いて走行距離にかかわらず上限料金となるが、従来の「1590円」から新料金は「1740円」となる。

そもそも上限料金と下限料金とは?
ちなみに、首都高で設定している下限料金とは、ETC搭載車に対し、出入口が一区間だけなど、利用距離が短い場合でも最低限かかる料金のこと。今回の改定では、前述の通り、下限料金は従来の金額を維持している。バイクのETC搭載車の場合は280円だ。
一方、上限料金とは、一定の距離に達するとそれ以上いくら走っても料金が固定される上限額のこと。首都高の場合、55.0km以上を走行した場合は、55.0km分の料金が適用されるようになっている。この距離についても、今回の改定で変更はなく、バイクの場合は新料金で1740円だ。

値上げの理由は維持管理コストの上昇
今回の料金改定を行った理由について、首都高では、「昨今の労務費・材料費の高騰による維持管理コストの上昇への対応」と説明している。より具体的には、首都高の維持管理コストは、2014年で約775億円だったが、2023年では約1100億円となり、直近10年で約325億円(約1.4倍)も上昇したという。
一方、構造物の高齢化が進む首都高では、2040年には、開通から50年以上経過した路線の割合は65%となる。老朽化対策は待ったなしで必須だ。新たな損傷の発生や進行を抑え、長期の耐久性や維持管理性の向上などを行う必要があるという。
また、大地震などに備えるための耐震化、大雨や大雪などの災害への対策も必要。首都高は、大都市・東京圏を支える交通網の要であるため、さまざまな管理や対策を行うことが求められている。
そうしたなか、コスト上昇に対応し、100年後も安心・安全に使える首都高とするための費用の捻出を目的に、今回の料金改定を実施したのだという。

実際にどれくらいの料金アップになる?
以上が、今回の料金概要だが、実際にどれくらい価格が変わるのだろうか。たとえば、筆者が、2026年9月29日に自宅から茨城の筑波サーキットへ行った際の例を紹介しよう。

当日は、ETC搭載のバイク(600cc)で移動。自宅最寄りの東名高速道路(以下、東名)・横浜青葉ICを入り、首都高を経由、筑波サーキットのある常磐自動車道(以下、常磐道)・谷和原ICで下車した。その際の料金は以下の通りだ。
【旧料金の例:2026年9月29日(火)の場合】
・横浜青葉→東京(東名):510円
★東京(東名・首都高接続)→用賀(首都高)→三郷(常磐道接続):1210円
・三郷→谷和原(常磐道):660円
合計2380円
一方、首都高が提供している新料金の検索サイトで、10月以降、同じ火曜日で同じルートの料金を調べてみると、以下の通りだ。
【新料金の例:2026年10月6日(火)の場合】
・横浜青葉→東京(東名):510円
★東京(東名・首都高接続)→用賀(首都高)→三郷(常磐道接続):1320円
・三郷→谷和原(常磐道):660円
合計2490円(従来料金の+110円)
いずれの日も、東名高速の東京ICから首都高の用賀ICを経由し、三郷ICまで(各日とも上から2番目)が首都高を利用する区間だ。
9月中であれば料金は1210円だったが、新料金が適用された10月では、同区間は1320円。プラス110円のアップだ。ほかの区間は両日とも料金が同じなので、トータル金額も110円のアップとなっている。同じルートで帰路につく場合は、往復で220円のアップとなる計算だ。
筆者の場合、こうしたルートは、月に1〜2回通る程度なので、計220円でもさほど痛さは感じない。だが、もし仕事や通勤で頻繁に首都高を使う場合、かなりの出費となるケースも考えられる。そうした人にとっては、首都高の使い方や移動手段を変えるなどの方策が必要になるかもしれない。
各種割引は継続
なお、料金改定後も、「都心流入割引」「都心流入・湾岸線誘導割引」は、2031年3月末まで継続される。これらは、首都高速道路の渋滞を減らすために、特定の区間を走る車の料金をお得にするETC限定の割引制度だ。また、事業者向けの「大口・多頻度割引制度」の割引率拡充措置(最大45%)も同様だ。
詳しくは、首都高の公式ホームページに掲載されているので、気になる人はチェックしてみて欲しい。また、新料金は首都高が提供している新料金の検索サイトで分かるので、自分のよく通るルートの新料金を一度調べてみるといい。
【関連リンク】
首都高 公式「料金改定」サイト
https://www.shutoko.jp/ss/2026ryoukin-kaitei/
首都高 公式「料金・ルート検索」
https://future-search.shutoko.jp/
