ソフトバイクツーリングのルールは「二段階右折は最小限」

秋真っただ中の10月某日。東京都心に30台近くの『ソフトバイク』が集結。詳細については前回の記事を見ていただくとして、同コンテンツは早朝からお昼までに終了するモーニングイベントとなっている。

(PHOTO:@coona_mts(こな)

ミーティングで仲間と語り明かした後は、港区から浅草まで約12kmのプチツーリングを決行! 50㏄クラス独自のルール“二段階右折”は一度のみという絶好のルートを導き出しているのも主催者の功績だ。

ツーリングの目的地は浅草のライダースカフェ「ORTIGA(オルティガ)」。古民家・倉庫をリノベーションした店舗はレトロな雰囲気。店内はアメリカンな装いでハンバーガーやオムライスなどのフードが味わえる。自家焙煎豆のコーヒーと合わせてどうぞ!
住所:東京都台東区雷門 2-16-3 tel:TEL : 03-5246-4470 https://ortiga-asakusa.com/(PHOTO:@coona_mts こな)

小さなバイクならではの楽しみ方!

十数台が列をなして走るマスツーリングは、車種などによっては傍目から見るとちょっと怖い感じもするけれど、ソフトバイクを中心とした原チャリ群がゆったり走る姿は微笑ましい! 

主催者に話を聞くと「リッターバイクのド迫力なライディングを楽しむスタイルもあれば、公道最弱の車両のフルスロットルでしか味わえない楽しさもあります。“小さなビッグバイク感”こそ魅力なんですよ」と笑顔で答えてくれた。

PHOTO:@coona_mts(こな)

セカンドバイクとしてだけじゃない魅力!

70~80年代に主婦層をターゲットとしたソフトバイクは決して速くはない、というかハッキリいって遅い。しかし、移動手段として徒歩や自転車と比べれば格段にパワフル&快適だし、原始的な構造はバイク本来の楽しみが味わえる。多くの参加者はミドル~ビッグバイクも所持していることからもわかる通り、原付は独自の世界で楽しんでいる様子。

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というわけで、ここからは参加車両の中でもソフトバイクの元祖にしてプリミティブな『モペッド』をご紹介しよう。

【ピープル】見た目はまんま自転車!80年代HONDAの異端児!

OWNER:yuji_0204さん

チャリンコに2スト24㏄エンジンを搭載した、まさに原動機付自転車! ホンダの原点である同じ自転車型のカブF型が1952年発売なので、ピープル(PEOPLE)も古いのかと思いきや1984年製と意外にも新しい。

最高出力は0.7psでトップスピードは公称18km/h。走行中にペダルを漕ぐことで“追いパワー”が可能で、とくに坂道や重量級の荷物を載せている時に活躍してくれる。

純正マフラーは弁当箱サイズのものがエンジンとほぼ一体になっているが、こちらはスマートな形状に変更。
ペダルを漕いで後輪を回し、ハンドル手元のスロットルレバーを押すことで始動できる。メインチューブ間に挟まる燃料タンクは容量1Lサイズ。

ヨーロピアンの代表モペッド3モデル!

【左】トモス/クラシックI、【中央】モトベカン/ヴェロソレックス3800【右】ピアッジオ/チャオ

ペダル付きの原チャリ“モペッド”といえば欧州が主戦場だ。まずは日本でもメジャーなトモス(TOMOS)製でベーシックモデルのラシックワン。同社はスロベニアに本社を置き、オランダでも製造されていた。

日本でも一世を風靡したトモス!

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ペダル付きの原チャリ“モペッド”といえば欧州が主戦場だ。写真はトモス(TOMOS)製でベーシックモデルのクラシックワン。同社はスロベニアに本社を置き、オランダでも製造されていた。

2スト49㏄エンジンは2速AT仕様。ペダルを後ろに回すと始動できる。

長らく代理店が国内仕様向けに保安部品を揃えて積極的にセールスし、90年代後半~2000年にかけてはプチブレイク! カラバリも豊富で女性ユーザーを中心に人気を集めた。撮影車は社外マフラーやバイザーなどでカスタマイズ!

FF駆動のユニークな構造

ONWER:napolitan.jpさん/PHOTO:@coona_mts(こな)

こちらはフランスの老舗、モトベカン(Motobécane)製。中でもフロントにエンジンを搭載している変わり種! 賢明なマニアはご存じだろうが、この構造は同じフランスのソレックス社独自のもの。

日本でも70年代の数年間にダイハツが輸入販売・ノックダウン生産をしていたことから知っている人もいるのでは? かつてモトベカンがソレックスのブランドを買収した経緯があり、以降は“モトベカン製ソレックス”として製造された。

前側に搭載されたエンジンはクランクシャフト下にローラー(ガレット)が直結していて、このローラーを直接タイヤに押し当てて駆動させるという非常にローテク(乱暴?)な方式を取っている。

また燃料供給システムも一般的な負圧式ではなく、クランクケース内の圧力を利用し、ポンプでキャブレターへ吸い上げて燃焼させている。当車両は1980年製だが、この仕組みは1946年頃から作られており、まさに時代を感じさせるメカなのだ!

素朴なイタリアンも参戦!

ONWER:joe_hanashiさん/PHOTO:@coona_mts(こな)

そして、最後がイタリアの古参ピアッジオ(Piaggio)。チャオは1960年代中期から50年ほど製造されたロングセラーだ。リジッドフレームやサドルシート、華奢なカバー類などミニマムな雰囲気がオシャレ!

ベスパなどでよく見られるバネ式の折り畳みフロントキャリアを追加。他にもライトガードやフォークダンパーなどでカスタムされている。

ペダル付き原付の奥深さ!

モペッドは“ペダルで漕げるオートバイ”で、1900年初頭にヨーロッパで登場したとされている。ソフトバイクの下地にもなってるこれらの車両は、当時は斬新に移ったはずだし、懐かしさも感じられる。だけど、よく考えれば昨今の電動サイクルが次世代のモペッドに該当する!? 

1999年に発売開始されたフキプランニング製FK310シリーズの初号機「FK310STD」。PHOTO:山田俊輔(YAMADA Shunsuke)

というわけで、軽くてフラっと乗り回せるモペッドに興味を惹かれちゃったアナタ、日本ではフキプランニングが現在も製造販売しているので気になる人は要チェックです。