この取り組みは、英国の自動車変革基金(以下ATF)の適用を受け、2027年4月以降に製造を開始する予定。ATFは英国ビジネス・通商省が先端推進システム技術センターと提携し、運用している基金。政府の新しいDRIVE35プログラムのもと、ATFは英国における戦略的なゼロ・エミッション車技術への民間投資の機会を拡大させていくこととなっている。

AstemoとAstemoユーケーによる今回の投資は、英国および欧州連合市場に向けた電動化製品の安定供給を目的として、次世代EV向けインバーター製造ラインを新設するために実施され、投資総額は最大約1億ポンド(約192億円)の予定。この投資により、約220名の雇用を確保・創出する見込みとされている。

Astemoユーケーのボルトン工場に新設される製造ラインで生産される次世代インバーターは、高効率で小型・軽量化を両立しており、電磁両立性(EMC)を考慮した設計が施され、厳格な欧州市場の規格にも適合する製品である。加えて、現地での生産体制の構築により、他地域からの製品輸送を回避することで、サプライチェーン全体でのスコープ3排出削減にも貢献できる、主要な自動車メーカーが掲げるグリーン調達方針にも適合する。こうして、欧州地域のニーズに応える製品供給を通じて、一層の市場シェアの獲得が図られていく。

AstemoとAstemoユーケーは、今回の投資を通じて、英国および欧州の脱炭素化と持続可能なモビリティ社会の実現に貢献するとともに、グローバルでの電動化製品の供給力強化を加速させていく。

※EMC: Electromagnetic Compatibility