バイクに使われているメッキパーツの代表格がマフラーとミラーだろう。どちらも古いモデルなら大体メッキされているものだし、最近のモデルでもメッキが根強い人気だ。ただ、どちらも社外のリプレイスパーツに変更していると、純正より早くサビが発生する。例えば筆者のスーパーカブもそうで、マフラー・ミラーともに社外品を装着している。ミラーはまだ1年も経っていない品なので問題ないが、マフラーは装着してから2年ほど経っている。
このカブ、しばらく乗らなかったものだから、久しぶりに見てみたら案の定マフラーにサビが浮き出ていた。そこでサビを落としたくなるわけだが、サビ落としケミカルは数多く発売されている。けれど、いずれも結構な金額だったりする。では100円均一ショップで売っているもので代用できないだろうか?
ホームセンターでサビ取りケミカルを買う前に100円均一ショップを覗いてみると、サビ落としに使えそうな商品が複数見つかった。写真下の重曹やクエン酸は水に溶かして漬け込まなければならないので今回はパスすることにして、ほかの4種類あるグッズでサビが落とせるのか試してみよう!
まず試してみたのがキッチン用品に並んでいたコゲとりスポンジという商品。食器を洗うスポンジにザラザラした布のようなものが巻かれている。ザラザラがコゲを落とすのだろうから、サビだって落ちるはずだ。
コゲとりスポンジの結果はマズマズといったところ。ただ、これでマフラー全体を磨こうと思うと、ちょっと表面積が足りないかもしれない。
お次に試すのコゲ・サビとりハードクリーナーという商品。商品名にコゲだけでなくサビまで含まれているのだから、サビ取りには最適だろう。サイズが小さくカットしてあるので使いやすいことも特徴だ。
確かにコゲ・サビとりハードクリーナーはスポンジよりはるかに簡単にサビが落ちた。けれど、結果写真の通りで磨いた部分が線キズになってしまった。これ以上続けると傷だらけになってしまうだろう。
続いては先ほどのコゲ・サビとりハードクリーナーと似た名前だが、ハードが省かれていることから、ちょっとはソフトな仕上がりになってくれるかもしれない。そこで先ほどできた線キズの上から磨いてみることにする。
名前からハードが消えたのだからソフトに磨けるだろう、なんて考えたのが甘かった。しばらく磨いてみると、さらにキズを増やすことになってしまった。嗚呼無情。
ここまで不発が続いたが、最後は個人的に何度も使ったことがあるスチールウールの登場だ。サビだけでなく汚れも落とせるのでパーツ磨きのもはや定番といっていいだろう。はてさて、その実力は?
スチールウールでしばらく磨くと、目立っていた線キズが薄くなり、サビも落ちてくれた。やはり定番の座にあるものは強いのだ。ただ難点は時間がかかること。触ればわかるがスチールウールは柔らかく変形しやすいので、素材への攻撃性が少ないけれど、根気良く使わないとサビも落ちないということ。ただメッキ表面を痛めてしまうより数倍イイだろう。
ともあれ、100円でここまでキレイになり、さらに数回分が余ったのだからスチールウールの圧勝で間違いない。軽度なサビなら100均ショップで済ませるのが経済的なのだ。