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雑誌モトチャンプが誌面から飛び出してユーチューブで動画を楽しめることをご存知だろうか。無料配信されているモトチャンプTVは、過去に本誌で掲載した企画を動画でも楽しめるように作られたプログラム。ジャンルごとに数多くの動画が配信されているので、ぜひチャンネル登録して欲しい。今回はチャンネルの中でも異色のプログラム「スクーター激ヤバテスト傑作選」を紹介しよう。
激ヤバテストとは、その名の通り危険を伴うテストを安全対策をしたうえで編集部が実験したもの。過去に大好評だったスクーターチューニング企画をまとめた「スクーターチャンプ」に掲載され、大いに話題になった名物テストなのだ。今回の傑作選では激ヤバテストの中から本当にヤバイ3企画をピックアップしている。
タイヤは爆発するのか?
まず始まるのが「タイヤ爆発テスト」。タイヤの空気圧を上げすぎるとタイヤは爆発するのだろうか? 素朴な疑問に答えるため、編集部自らテストしているのだ! 実際にテストするには安全性が確保されなければならない。タイヤが爆発するまで空気圧を上げるため、写真のようにコンテナ内にケージを設け、その内部で実験している。
スチールホイールに履かせたチューブレスタイヤにエアを入れ続けることで実験は始まる。動画では早送りのほかにスローモーションでタイヤが爆発するまでの過程を紹介している。これがまたハラハラドキドキすること間違いなし! 爆発する瞬間はまさに身の危険を感じるもので、大きな炸裂音とともにタイヤが破れるシーンを見ることができる。
続いてはアルミ製の合わせホイールにチューブレスタイヤを履かせたもので実験している。合わせホイールは2枚あるホイールを左右合わせて使うことから、このように呼ばれている。合わせるにはボルト&ナットを使用するが、ここが劣化していると早い段階で合わせホイールが分解してしまう。そのため今回は新品のアルミ製ボルト&ナットを規定トルクで締め込み実験している。
エアを入れ続けて爆発するまでの工程はスチールホイール&チューブレスタイヤと同じように、早送りとスローモーションで紹介されている。合わせホイールとチューブタイヤでも実験の様子は固唾を飲むもので、破裂する瞬間は衝撃的。新品のボルト&ナットを規定トルクで締め付けたにも関わらず、タイヤ内のチューブが破裂した勢いでボルト&ナットは吹き飛び合わせホイールが分解してしまっているのだ。どれだけの衝撃なのか誰でも想像できることだろう。
エンジンは逆回転するのか?
続いての実験はスクーターのエンジンが逆回転するのかどうかを試している。スクーターの駆動系は最も手軽にチューニングできるため、ショップに頼らずユーザー自ら行うことも多い。当然ミスが起こり得るわけで、それをあえて試してみようというわけだ。今回はまわり止めのキーを取り外してアウターローターの位置を調整、ピックアップコイルの配線を差し替えて行った。当然セルは使えないため、インパクトドライバーを逆回転させてスターター代わりにしている。
インパクトドライバーでクランクを直接回すと、エンジンは見事に逆回転した。ということは後ろ向きで走ってしまうということか? ところがそうではなく、エンジンを回転させ続けると正回転と逆回転を繰り返す不思議な状況になったのだ。これは点火時期に原因があることで発生した現象らしい。詳しくは動画で紹介しているので確認してほしい。
駆動系爆発テスト!
最後のテストは駆動系が爆発するのかどうかだ。チューニングされることが多いスクーター。チューニングされていればエンジンは純正で設定されていた以上の回転数まで回り続けてしまう。高回転でのパワーと排気音が魅力なわけだが、空ぶかしを続けていたらエンジンを壊してしまったなんて経験がないだろうか。今回はあえて駆動系はノーマルのまま、エンジンの吸排気系を変更して高回転まで回り続けるようにしたエンジンを用意して実験している。
具体的なエンジンの仕様などは動画で紹介されているので、視聴すれば確認できる。実験は危険を伴うため、車載状態ではなくエンジンを単体にしてスタンドに固定。部品の飛散を考慮して金網を装備した状態でスロットルを遠隔操作。操作者にも危険が及ぶため木製の衝立に隠れて操作している。
2ストエンジン独特の排気音を響かせながら高回転をキープ。そのまま回転数が約1万2000回転に上がったところでスタンドごとエンジンが飛び上がる! クラッチシューがアウターを突き破り駆動系カバーごと破壊してしまったのだ。この衝撃は凄まじく、スローモーションではカバーが飛んでいく様子をしっかり確認できる。こんなものが飛んできたらと考えただけでも寒気がする。
動画の最後では激ヤバテストを紹介するモトチャンプ誌面が公開されている。誌面を再読できるので、動画と合わせて楽しめるぞ!