ラストワンマイルに特化したデリバリーユース向けの電動モビリティを開発する日本生まれのブランド「aidea」【ジャパンモビリティショー2023】

2019年に誕生した「aidea」はラストワンマイルに特化した日本初の電動モビリティブランド。3輪のデリバリー向けモデルとユニークな屋根付きのパーソナル向けモデルを発表。
2019年に誕生した電動モビリティブランド「aidea」は、イタリアンデザインを採用する日本生まれのメーカー。

10月25日(一般公開は28日)から11月5日まで開催されているJAPAN MOBILITY SHOW2023に、日本生まれの電動モビリティブランドaideaが出展し、世界初公開の2モデルと開発中のモデルを発表・展示を行っている。

2019年の東京モーターショーで誕生したaideaは、ラストワンマイルの移動に重点を置いたモビリティブランド。ADIVAやVECTRICSというブランドを引き継ぎ、その技術的な要素も引き継いでいる。現在はデリバリー分野に特化した電動車をラインナップする。25日開催されたプレスカンファレンスで、代表取締役・社長の池田元英氏が現在のモビリティとその未来について語った。

「私どもaideaは、現在は商業車に特化しておりまして、ラストワンマイルのソリューションを提供するべく、製品を生産しております。特にデリバリーの分野に特化した形で展開をさせていただいております。特に力を入れているのが3輪モデルです。現在のデリバリー分野で一番手薄になっている部分かと思います。デリバリーにおいてラストワンマイルをどう解決するべきかを考え、これらの車両を製作しております。こういった車両の他にも、玄関先までお届けするようなロボットの研究、製作もさせていただいております。最終的にはこういったものがシームレスに繋がることで、ラストワンマイルの完全自動化を目指したいと考えております」

会場に展示されたのは既に販売されている2輪の電動モビリティ「AA-wiz」、「AA-wizPRO」に加え、世界初公開となる3輪のAAカート(荷台水平タイプ)とAAカート(荷台傾斜タイプ)、パーソナルユースを想定した屋根付きの3輪モデルで、こちらも世界初公開となる「AAクーペ」の計5モデルを展示し、屋外の試乗会場ではAA-カーゴα、AA-wizαの試乗が可能になっている。

■AAカート(荷台水平タイプ)「3輪モデル」

従来の3輪モデル「AAカーゴ」のような安定感と、2輪モデル「AA-wiz」の軽快な操作感を併せ持つ3輪電動モビリティ。コーナリング時に車体の前半分だけが傾斜して、荷台部分が水平を保つことで、ライダーの操作感を向上して負担を軽減しながら、荷台が傾斜したいために重量物などの積載時にも安定した走行ができる。(参考出品車)

積載性を向上させ、安定した走りが提供できる3輪タイプの電動モビリティ。
荷台部分は水平のまま、車体の前半分がスイングする。重量物や壊れやすい商品の配達に便利。

■AAカート(荷台傾斜タイプ)「3輪モデル」

コーナリング時にライダーと荷台が一緒に傾斜するため、中速域や高速域でも2輪のバイクに近い自然な乗り味の3輪電動モビリティ。

2輪に近い乗り味の3輪電動モビリティ。
こちらは荷台部分も一緒にスイングする。

■AAクーペ「屋根付き3輪モデル」

現在販売中の電動3輪モデル「AAカーゴ」から派生したパーソナルユースを想定したモデル。ワイパー付きのフロントスクリーンと脱着式のルーフを備え、ボディ一体の大型のリヤボックスを採用。タンデムシートを備えて二人乗りを可能にしたアーバンコミューター。ADIVAの技術が生かされている。

現在は商業車に特化したブランドだが、パーソナルユースのコミューターも研究、開発中。
大型のトランクが一体となったボディデザイン。

■AA-wiz/AA-wizPRO「2輪モデル」

大容量バッテリーを搭載して、1回の充電で最大137km(AA-wiz)の走行が可能な2輪の電動モビリティ。コンパクトな車体でトライ回しがラク。イタリアでデザインされ。2023年度のグッドデザイン賞も受賞している。また、大型のカゴやキャリアなど新聞配達向けの装備を充実させたAA-wiz PROも。

現在販売中の2輪電動モビリティ。イタリアでデザインされている。

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橘 祐一 近影

橘 祐一