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面積は33㎢(3,300ha)。にわかにはピンとこないスケールだが、東京ドーム球場のおよそ700倍を超える。そんな広さを目の前にする光景には圧倒されてしまう。湿原、葦(よし)が生い茂る原っぱ、そして上空の青空がどこまでも続く景色はともかく広い。その場に身を置くだけで、実に爽快な気分になれるのだ。
今回の座標ポイントは「渡良瀬遊水地」の北エントランスを示している。車やバイクで訪れるにはここからがお勧め。県道9号から遊水地へのアプローチ路へ進入すると、すぐ右手に駐車場が見つかり、そこには公共トイレや多目的広場に子供広場ゾーン、奥には谷中湖展望台がある。
アクセスは東北自動車道の下り利用なら館林インターチェンジから国道354号線と県道367号線を経由、上りからなら佐野藤岡インターチェンジを出て、県道藤岡乙女線と県道9号線を使う。いずれも車で20分(10km)程度。ちなみに筑波サーキットからは県道56号線や国道125号線で約32kmの位置にある。
広大な敷地の南側にはハート型の谷中湖(渡良瀬貯水池)があり、総貯水量はなんと2億㎥という国内最大の遊水地。元々は足尾銅山から渡良瀬川に流出した鉱毒の沈澱浄化や洪水調節機能を図る目的で整備されたそう。現在貯水池の周辺には、谷中湖/中の島野鳥観察台や、自生するヨシを利用した浄化施設。第一調節池中央には大型双眼鏡を備え全体を見渡せるウォッチングタワー(谷中村見晴台)がある。またメタセコイア並木のある子供広場には売店やレンタサイクル、BBQ設備も。他に谷中村史跡保全ゾーンもある。
周辺のアクティビティとしては、スカイダイビング体験も可能。冬の熱気球も壮観だ。渡良瀬カントリークラブ(ゴルフ場)も近い。自分で持ち込めばカヌーやボートを楽しむこともでき、釣りができる場所もある。また多くの動植物が生息し、昆虫の宝庫として有名。遊水地に生息する魚の種類も豊富。野鳥好きには見逃せないバードウォッチングスポットとしても知られ、各種観察会やイベント開催も多い。
北の方には藤岡渡良瀬運動公園や、渡良瀬遊水地湿地資料館、そして渡良瀬湧水ハートランド城(総合案内所)があるので、下調べがてら最初に訪問してみると良いだろう。北エントランスは遊水地全体の西側中間点(谷中湖の北端近く)にある。すぐ脇の県道9号線を車で5分程(約3km)南下すると「道の駅かぞわたらせ」があり、焼きたてパン屋さんや、お食事処、スィーツ販売もある。そこから徒歩5分(約450m)で栃木、群馬、埼玉の三県境地点に行くこともできる。
ウォーキングやサイクリング、日の出や日没そして自然観賞など、楽しみ方はとても豊富。
都会の喧騒を逃れて一日をのんびりと気ままに過ごすにはお勧めの場所なのだ。
渡良瀬遊水地は、「道と川百選」にも選ばれている。
栃木県栃木市藤岡町内野県道9号(東武日光線「板倉東洋大前」駅から車で約4分/約2km)
広大なスペースに包まれると癒される。
渡良瀬遊水地ホームページ
URL:watarase.or.jp