ヒョースン・GV125 S BOBBER|250ccクラスに匹敵する贅沢ボディ、タイヤも太くて迫力大!

GV125Sは2018年に発表。翌年兄貴分のGV300Sが追加投入され同社の新主力製品として注目を集めた。今回の試乗車は2020年に環境性能を向上させてEURO5に適合させた最新モデルである。

REPORT●近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
取材協力●ヒョースンモーター・ジャパン(https://www.saku-corp.jp/hyosung/index.html)

ディテール解説

ヒョースン・GV125 S BOBBER

ゴムブーツを備えたテレスコピックフォークや、ハロゲン球を採用した丸型ヘッドランプを装備。フロントマスクは、コンセプト通りクラシカルな雰囲気が漂う。

ヒョースン・GV125 S BOBBER

φ270mmのシングルディスクローターには3ポットのピンスライド式油圧キャリパーを装備。前後連動式ブレーキが採用されている。フロントフォークはφ35mmの正立式テレスコピック。装着タイヤは中国のティムソン製。

ヒョースン・GV125 S BOBBER

セミダブルクレードルフレームに横置きのVツインエンジンを搭載。前後Vバンクの間に吸気系のデバイスを置き、右サイドにエアクリーナーBOXがはみ出たデザインもそれらしい雰囲気を醸し出す。

ヒョースン・GV125 S BOBBER

挟み角60度のV型2気筒エンジン。水冷方式だが、シリンダーヘッド部には冷却フィンもデザインされている。写真の上隅(タンク前方の左脇部)には、USB電源ソケットが装備されている。

ヒョースン・GV125 S BOBBER

前バンク前方排気、後バンク後方排気のエキゾーストパイプはいずれも右出し式。スイングアームピボット部の下方で集合し、右側1本のロングマフラーに導かれている。

ヒョースン・GV125 S BOBBER

スイングアーム式リヤサスペンションはには、デュアルピッチスプリングを持つ、レイダウンされた2本ショックを採用。リンク回しを使用して5段階のプリロード調節ができる。

ヒョースン・GV125 S BOBBER

後輪にはティムソン製150/80-15インチサイズの太いタイヤを履く。リヤブレーキはφ250mmのシングルローターに対向2ポットの油圧キャリパーが採用されている。

ヒョースン・GV125 S BOBBER

ブラックアウトされたハンドルバーは、φ28.6mmのアルミテーパータイプ。ハンドルグリップラバーは太鼓状で握りが太めにデザインされている。

ヒョースン・GV125 S BOBBER
ハンドル左側スイッチは、一般的でオーソドックスなレイアウト。最下部にホーンスイッチがあり、咄嗟の時でも押しやすい。右側のグレースイッチはハザードランプ用だ。
ヒョースン・GV125 S BOBBER
新鮮なデザインが採用されているハンドル右側スイッチ。機能はエンジンキルスイッチと同スターターボタン。赤いキルスイッチは振り子の様な動き方をする。
ヒョースン・GV125 S BOBBER

シングルのメーターはアナログとデジタルのコンビネーション式。500回転刻みの回転計とアナログ液晶表示の速度計はいずれも見やすい。デジタル表示にはギヤボジションインジケーターも採用された。

ヒョースン・GV125 S BOBBER
試乗時はこのシングルシートで走行した。一人乗り専用として乗る気分はなかなか贅沢。
ヒョースン・GV125 S BOBBER
標準搭載のダブルシート。表皮の仕様を前後で分けたデザインが採用されている。
ヒョースン・GV125 S BOBBER

太いタイヤを露出させたリヤビュー。ショートカットされたフェンダーエンドにテールランプ&ライセンスプレートステーが一体ユニットで取り付けられている。

主要諸元

 エンジン形式:水冷4ストローク60°Vツイン
 バルブ方式:SOHC 6バルブ
 総排気量(cc):124.7
 内径x行程(mm):42.0 x 45.0
 圧縮比:12.35:1
 最高出力(kW / rpm):9.9(13.5ps)/ 10,250
 最大トルク(Nm / rpm):10.17(1.037kgf.m)/ 9,250
 燃料供給方式:フューエルインジェクション
 始動方式:エレクトリックスターター
 潤滑方式:ウエットサンプ
 潤滑油容量(L):1.4
 使用燃料:レギュラーガソリン
 クラッチ形式:湿式多板
 変速機形式:5段リターン
 減速比(1次 / 2次):3.50 / 3.64
 変速比:
 1速  2.75 
 2速  1.79 
 3速  1.37 
 4速  1.05  
 5速  0.91

 フレーム形式:セミダブルクレードル
 キャスター(度):29° 
 トレール(mm):103
 サスペンション(前/後):テレスコピックフォーク(φ35mm正立)/スイングアーム式(ツインショック)
 ブレーキ(前/後):φ270mmシングルディスク / ピストンスライド3POTキャリパー(CBS)/φ250mmシングルディスク / 
 対向2POTキャリパー(CBS)
 タイヤ(前/後):120/80-16 / 150/80-15
 ホイール(前/後):J16 X MT2.75 / J15 X MT3.50

 全長 x 全幅 x 全高(mm):2,080 x 750 x 1,050
 ホイールベース(mm):1,425
 最低地上高(mm):175
 シート高(mm):710
 車両総重量(kg):165
 燃料タンク容量(L):12.5

試乗後の一言!

ヒョースン・GV125 S BOBBER
近田茂

125ccにしてツインエンジンを搭載、ボバースタイルの立派な雰囲気もオーナーのこだわりを主張できる。

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著者プロフィール

近田 茂 近影

近田 茂

1953年東京生まれ。1976年日本大学法学部卒業、株式会社三栄書房(現・三栄)に入社しモト・ライダー誌の…