【道路交通法改正案に適合の公道仕様】セグウェイの新型電動キックボードに乗った。「加速がドーン!」でけっこう速かった|Segway-Ninebot・D-AIR

Segway-Ninebot社が保安部品一式を装備した電動キックボード・D-AIRを発表し、メディア向けの試乗会が開かれた。販売はクラウドファンディング型WEBサイト「Makuake」にて。プロジェクト期間は2022年7月31日までとなっている。

Segway-Ninebot・D-AIR

一般販売予定価格:119,000円/Makuakeプロジェクト価格:89,990円〜 ※いずれも消費税込み

セルフバランス型モビリティ、電動キックスクーター、電動バイクなど、多くのスマートモビリティ製品を開発するSegway-Ninebot社が2022年7月、メディアに向けた試乗会を開催。今回お披露目されたのが、電動キックボードのD-AIRです。

D-AIRのトピックとしては、2024年を目途に施行予定の改正道路交通法に対応した点。行動走行に必要な以下の保安部品が装備されました。

・ヘッドライト
・バックミラー
・警音器
・ナンバープレート番号灯
・ナンバープレート取り付け台座
・後部反射鏡
・ブレーキスモールランプ尾灯
・ブレーキランプ制動灯
・前後ウィンカー方向指示器
・ブレーキ
・速度計

「ヘッドライトは夜間前方40mの距離にある障害物を確認できる性能かつ白色、地上高1m以下の位置」と、保安部品のひとつひとつが道路交通法にしっかりと適合させた一方で、従来のSegway-Ninebot社製電動キックスクーターと比べて、タイヤやブレーキといった各部の性能も高められています。

安全性能を向上

新採用のタイヤはサイドウォールに「ninebot」のプリント入りで、前後共に10×2.125サイズ。チューブタイプながら、高分子ポリマー層の採用により耐穿刺度は12%向上。横滑りを抑止するダイヤモンドデザインのトレッドパターンの採用、エアボリュームを増やしたことで乗り心地も高められました。

前後ブレーキは前後ドラム式で、さらに後輪には0.1秒で作動するE-ABSS(アンチロックブレーキシステム)も装備します。

定格モーター出力は300W。一般的な原付一種クラスの電動バイクおよそ半分の数値ではあるが、最高速度は19km/h、登坂力は15%(8度)の勾配まで対応。モーターの寿命は3000時間という耐久性の高さも魅力です。

バッテリーは大容量三元リチウム電池で容量7650mHh(275wh)。満充電に要する時間は約5時間で、最大28kmの走行を可能としています。

また、オプション設定として、後付けタイプのシートが用意されているので、近距離+αの移動にも対応してくれます。

インプレッション

試乗会アシスタントの栗原利尚子さん。この日初めての試乗とのことでしたが、すぐに乗りこなしていました。

試乗会当日はあいにくの梅雨空で、試乗コースは予定よりも小さめ。

片足をステップに置き、もう片方の足で地面を蹴り出すと、D-Airはスイッと進み始める。「この時の蹴りの力が強い方が速く走りますよ」と聞き、目一杯の力で蹴りだすと、フロントタイヤが浮いてしまいそうなほどの力強い出足に、少し面を食らってしまうほどでした。コース幅が2mほどと狭く、Uターンの際は地面に足をついてしまいましたが、慣れれば難なく走れるそう。筆者の場合、3分程度の試乗では、極低速時でまっすぐ走るのはコツが必要で、単純なスラロームでもふらふらしてしまいました。

このD-Airはハンドル下部のノブを操作し、ワンタッチで折りたたみが可能。

17.8kgという車体重量は、女性が抱えて持ち歩くにはやや厳しそうな重さ。しかし、片輪を転がしながら運べるので、持ち運びに関する心配は小さいでしょう。

ディテール解説

ブレーキは前後共にドラム式。インホイールモーターの定格出力300W。
転がりの良い、排水性が高いというのもこの新しくなったタイヤの特徴。
ハンドルバー中央にはホーンを、その左右にはウインカーを配置する。
ヘッドライトはLED式を採用。
ウインカー、電子ホーンを装備する。
ハンドルグリップ左側の樹脂製レバーがスロットルとなる。
ハンドルの付け根には折りたたみ用のレバーを装備。
折りたたみ作業は1秒程度とあっという間。
メーターユニットはLED式。速度やバッテリー残量を表示する。
剛性に優れる鋼構造フレームは、最大120kgの耐荷重を実現。ステップ幅は170mm。市場平均は130mmなので、かなり広く、足を置きやすい。

販売はWEBから!

販売はクラウドファンディング型WEBサイト「Makuake」にて。プロジェクト期間は2022年7月31日までとなっています。https://www.makuake.com/project/d-air/

よくある質問

※Makuake WEBサイトより(一部補足あり)
Q1:免許は必要ですか?

A1:D-AIRは法改正に対応した小型モデルですが、2022年7月現在は必須となります。また安全運転を確保のため、必ず運転講習などを学習のうえ運転開始することを推奨します。

Q2:公道走行するには何が必要ですか?

A2:公道運転には【自治体でのナンバー登録】【自賠責保険への加入】【運転免許証の携帯】【ヘルメットの着用】が必要になります。また、歩道や自転車専用道、一方通行の逆方向の走行は禁止されています。その他、道路交通法に従い、安全に注意してご利用ください。


Q3:折り畳んだ状態で電車やバスに乗ることは出来ますか?

A3:公共交通機関をご利用頂きます際は別途料金の発生、または運行主体により乗車を拒否される恐れがございますので、乗車前に必ずご確認下さい。

Q4:雨の日は乗れますか?

A4:全車IPX5レベルの防水となりますが、雨の日の乗車は控えてください。

Q5:歩道も走れますか?

A5:道路交通法の規定により、電動キックスクーターに乗った状態で歩道を走行することは禁止されます。下車して押して歩く分には問題ありません。

Q6:ナンバープレートの取得方法は?
A6:販売証明書、身分証明書、認印(シャチハタNG)、申請書へのご記入(申請書は役所窓口にございます)。上記4点をお持ち込みの上、お住まいの管轄の役所にて取得ください。

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著者プロフィール

山田 俊輔 近影

山田 俊輔

Motor-Fan BIKES 編集長1981年生まれ。身長180cm(モジャモジャを足すと185cm)。初めて…