最新技術を用いて製作されるニッシンの「小型FSWモノブロックキャリパー」がバージョンアップ。キャリパー本体のデザインを一新するとともに、軽量で高剛性というメリットを維持しつつ、さらなる軽量化と低コスト化を実現させた。

EICMA2023で発表されたニッシンのディスクブレーキ用「小型FSWモノブロックキャリパー」は、FSW(Friction Stir WeldingWelding/摩擦攪拌接合/まさつかくはんせつごう)技術を進化させ、従来のFSWモノブロックブレーキキャリパーのさらなる小型軽量化を実現。

EICMA2023では、進化した小型FSWモノブロック4POTキャリパーのほか、2ピース型4POTキャリパーとピンスライド型2POTキャリパーの3種類が登場。

小型FSWモノブロックキャリパー最大の特徴である高い剛性力は、優れた制動性やコントロール性能を発揮。しかし一般公道走行レベルでは、各キャリパーの剛性力やポテンシャルの違いを細かく比較し、的確に体感することは難しい。

そこで日立Astemoでは、ディスクブレーキシステムを模した小型FSWモノブロック4POTキャリパー、2ピース型4POTキャリパー、ピンスライド型2POTキャリパーを並列。剛性力の違いが分かりやすく体感できる、ユニークな装置を出展した。

ニッシンのFSWモノブロックキャリパーが一層進化! 摩擦攪拌(かくはん)接合を駆使して軽量&低コストに成功【日立Astemo】

「NISSIN」「KEIHIN」「SHOWA」の各製品ブランドを展開(2020年に経営統合)する、四輪車と二輪車の新技術・先進技術カンパニー「日立Astemo」。NISSIN(ニッシン)は国内&海外の純正車用ディスクブレーキはもちろん、ストッピングパワー向上を目指したカスタマイズにも多用される信頼のブレーキシステムブランド。ニッシンを代表するビッグバイク向けの「FSW(Friction Stir Welding)モノブロックキャリパー」がバージョンアップ。軽量・高剛性というメリットを維持しつつ、さらなる軽量化と低コスト化を実現した。ここでは同キャリパー製作の要となる「FSW(Friction Stir Welding Welding=摩擦攪拌接合)」という製法に注目してみた。 REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)

https://motor-fan.jp/bikes/article/93488/

3種類のキャリパーはピストン径Φ27mmに統一。剛性力の違いを、液圧ゲージの数値とレバーの感覚で表現

写真左)2ピース型4POTキャリパー 写真中)小型FSWモノブロック4POTキャリパー 写真右)ピンスライド型2POTキャリパー

3種類の各キャリパーはすべてピストン径Φ27mmタイプに統一し、付随するマスターシリンダーやホース、ブレーキレバー、ブレーキオイル等をすべて共通化。各キャリパーには、ブレーキフルードに掛かる液圧(出力)が数値化される液圧計を設置した。

各キャリパーの条件を完全に統一し、各ブレーキレバーを同じストローク量だけ作動させ、その時に発生するブレーキフルードの液圧を液圧ゲージで可視化。これにより、ブレーキレバーの「ストローク量(入力)」に対するブレーキフルードに掛かる「液圧(出力)」の違いが明確に発生。結果的にキャリパータイプの違いによる剛性力の違いを、液圧ゲージの数値およびブレーキレバーを操作する指の感覚の両方で把握することが可能となる。

キャリパーの剛性が高ければ高いほど、ブレーキレバーのストローク量(入力)に対する出力の効率が良く、発生する液圧が高くなる。液圧が高い=キャリパーピストンを押し出す力が強く、その結果、制動性が高まるのが特徴だ。

「キャリパーの剛性力と制動性、またコントロール性能が親密な関係にあることが分かった」

各キャリパーの条件をすべて統一し、各ブレーキレバーを同じストローク量だけ作動させた場合。実際に自らの手でブレーキレバーを握り比べても、各キャリパー剛性の違いやブレーキフィールが分かりやすいほどに体感できる。

この体験型展示を体感した来場者からは、

「小型FSWFSWモノブロックキャリパーの高いパフォーマンスが、目と指の感覚でよく理解できた」
「キャリパーの剛性力と制動性、さらにはコントロール性能が親密な関係にあることが分かった」

等々、様々な感想が聞かれた。

ニッシンのFSWモノブロックキャリパーが一層進化! 摩擦攪拌(かくはん)接合を駆使して軽量&低コストに成功【日立Astemo】

「NISSIN」「KEIHIN」「SHOWA」の各製品ブランドを展開(2020年に経営統合)する、四輪車と二輪車の新技術・先進技術カンパニー「日立Astemo」。NISSIN(ニッシン)は国内&海外の純正車用ディスクブレーキはもちろん、ストッピングパワー向上を目指したカスタマイズにも多用される信頼のブレーキシステムブランド。ニッシンを代表するビッグバイク向けの「FSW(Friction Stir Welding)モノブロックキャリパー」がバージョンアップ。軽量・高剛性というメリットを維持しつつ、さらなる軽量化と低コスト化を実現した。ここでは同キャリパー製作の要となる「FSW(Friction Stir Welding Welding=摩擦攪拌接合)」という製法に注目してみた。 REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)

https://motor-fan.jp/bikes/article/93488/
NISSIN製モノブロックキャリパー、さらなる軽量小型化に成功|日立Astemo【EICMA2022】

「NISSIN」「KEIHIN」「SHOWA」の各製品ブランドを展開(2020年に経営統合)する、四輪車と二輪車の新技術・先進技術カンパニー「日立Astemo」。日立Astemoは2022年11月8日~11月13日にイタリア・ミラノで開催される世界最大のモーターサイクルショー「EICMA(エイクマ)」において、様々な最新技術と新製品を紹介。ここではモノブロックボディのさらなる軽量小型化に成功した、NISSIN(ニッシン)製のディスクブレーキキャリパーをご紹介しよう。 REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)

https://motor-fan.jp/bikes/article/57903/
イタリア・ブレンボが最高峰ブレーキャリパー「GP4-MS」の進化版を発表! 通気フィンを設置してスポーツ性能を向上【EICMA2022】

世界最高峰のロードレース・MotoGP等のレーサーに加え、市販スポーツモデルにも多用されているイタリアのブレーキパーツブランド「ブレンボ」。同社は2022年11月8日~11月13日にイタリア・ミラノで開催された世界最大のモーターサイクルショー「EICMA(エイクマ)」にて、超高性能スポーツキャリパー「GP4-MS」のNEWモデルを発表。NEWバージョンは、ブレーキシステムの熱交換を改善。アウターボディに通気フィンを導入し、キャリパー各部の冷却効果を高めているのが大きなポイントだ。 REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki) 株式会社ブレンボ・ジャパン https://www.brembo.com/jp

https://motor-fan.jp/bikes/article/59051/