【WEC】マクラーレン 720S LMGT3 Evoがカタールでデビュー

速さが結果につながらなかった「マクラーレン 720S LMGT3 Evo」のほろ苦WECデビュー戦

マクラーレンとユナイテッド・オートスポーツは、WECに導入されたLMGT3クラスに、2台のマクラーレン 720S LMGT3 Evoをエントリー。厳しいレースを2台が走り切った。
マクラーレンとユナイテッド・オートスポーツは、WECに導入されたLMGT3クラスに、2台のマクラーレン 720S LMGT3 Evoをエントリー。厳しいレースを2台が走り切った。
マクラーレン 720S LMGT3 Evoが、パートナーチームのユナイテッド・オートスポーツ(United Autosports)とともに、FIA世界耐久選手権(WEC)の開幕戦カタール1812kmレースでデビューを飾った。95号車が13位、59号車が14位で完走、2台合わせて568周を走り切っている。

McLaren 720S LMGT3 Evo

スピードを見せた「720S LMGT3 Evo」

マクラーレンとユナイテッド・オートスポーツは、WECに導入されたLMGT3クラスに、2台のマクラーレン 720S LMGT3 Evoをエントリー。厳しいレースを2台が走り切った。
9メーカー18台がエントリーした「LMGT3クラス」に、マクラーレンは2台の720S LMGT3 Evoを投入。プロローグからトップタイムを記録するなど、スピードを披露することになった。

2024年シーズンのWEC開幕戦「カタール1812kmレース」が、ルサイル・インターナショナル・サーキットで3月2日に開催。ユナイテッド・オートスポーツとマクラーレンは、2台の720S LMGT3 Evoをエントリー、59号車をジェームス・コッティンガム、ニコラス・コスタ、グレゴワール・ソーシー、95号車をジョシュ・ケイギル、ニコ・ピノ、佐藤万璃音がドライブした。

720S LMGT3 Evoは、好調なレースウイークのスタートを切り、59号車のソーシーが公式テストのプロローグにおいてLMGT3クラス最速のラップタイムを記録。95号車のピノは決勝に向けた最初のプラクティス・セッションにおいてトップタイムをマークした。

予選では、2台がトップ10によって争われるハイパーポールに進出。59号車がLMGT3クラスの予選7番手、95号車が8番手と、マクラーレンの2台がグリッド4列目を確保した。

スタートでの不運なアクシデント

マクラーレンとユナイテッド・オートスポーツは、WECに導入されたLMGT3クラスに、2台のマクラーレン 720S LMGT3 Evoをエントリー。厳しいレースを2台が走り切った。
4列目からスタートしたマクラーレンの2台だったが、59号車がスタートで後続車から追突。さらにレース中にチーム同士での接触もあり、95号車が13位、59号車が14位でレースを終えた。

3月2日の決勝レース、ハイパーカークラスとLMGT3クラスに参戦する37台が一斉にスタート。ところが、59号車が後方から追突され、修復のために緊急ピットインを余儀なくされる。59号車のステアリングを握るコスタは気を取り直し、失ったタイムを取り戻すべくトップマシンに劣らない速さで周回を重ねる。

ケイギルがドライブする95号車はスタートの混乱を回避し、序盤からトップ10圏内をキープ。ダブルスティントを走行後、チームメイトのピノにバトンタッチしたが、その直後にチームメイトの59号車と接触してフルコースイエローが提示されてしまう。

この接触で59号車に大きなダメージはなかったが、ペースは上がらず、14位でフィニッシュ。95号車は佐藤万璃音が決勝で4番目に速いラップタイムを記録し、13位でレースを走り切っている。2台は9時間55分のレースで568周、1912マイルを走破し、貴重な走行距離とデータをチームへと持ち帰った。

ユナイテッド・オートスポーツのリチャード・ディーンCEOは、次のように厳しい開幕戦を振り返った。

「このプロジェクトが始動してから、短期間でここまで来るのは大変な作業でした。クルマにはペースがあるし、ドライバーのラインナップにも満足しています。チームとマクラーレンはここに来るために懸命に努力してきたので、予選で2台ともハイパーポールに進めたことは本当に力になりました」

「決勝レースでは、コース上でいくつかのアクシデントが発生し、技術的な問題もいくつかありました。それでも新しいLMGT3時代の初レースにおいて、全員が懸命にプッシュして長丁場を走り切り、2台がフィニッシュできたことを嬉しく思います」

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ゲンロクWeb編集部

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