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Porsche 911 GT3 R
予選レースでもスピードを発揮した911 GT3 R
2024年のニュルブルクリンク24時間レースには、トップカテゴリーのSP9クラスに6台の「ポルシェ 911 GT3 R」が参戦を決めた。130台のエントリーのうち、実に45台がポルシェ製レーシングカーであり、52回の歴史を持つ世界で最も過酷なツーリングカーレースにおいて、ポルシェが今年も最多勢力となった。
総合優勝を狙う911 GT3 Rは、ハーバース・モータースポーツの5号車、ライオンズスピードGPの24号車、ファルケン・レーシングが33号車と44号車、ダイナミックGTの54号車、マンタイEMAの911号車と、合計6台がエントリーを果たしている。
ポルシェのカスタマーチームがプリペアした911 GT3 Rは、4月6〜7日に同じニュルブルクリンクで開催された予選レースにおいてそのスピードを発揮。ファルケン・モータースポーツが第1戦と第2戦を制し、マンタイEMAは両レースで表彰台に上った。多くのエントリーを集めるこのニュルブルクリンク24時間において、グリッド上位からのスタートは優勝の必要条件であり、ポルシェはライバルに対して大きなアドバンテージを握ったと言えるだろう。
昨年の決勝レース直後から準備をスタート
ポルシェ 911 GT3 R担当プロジェクトマネージャーのセバスチャン・ゴルツは、決勝レースに向けて次のように意気込みを語った。
「昨年のニュルブルクリンク24時間レース終了後、すぐに2024年に向けた準備を開始しました。前回の決勝レースにおけるタイヤのダメージ原因を理解するために、タイヤメーカーのミシュランとともに懸命なハードワークを続けました。徹底的な分析の結果、適切な対策を施すことができたと考えています。2024年シーズンのここまでの流れを見ても、我々が良い仕事をしたことを示しています。チームもドライバーも車両バランスに満足していることを見ても、それは明らかです」
「決勝レースに向けては、レース中のプロセスを整理し、ミスなく長丁場を乗り切ることに集中する必要があります。このレースではラップタイムパフォーマンスが優先事項ではないのです。チームワーク、130台ものマシンがひしめく中でのオーバーテイクのマネージメント、コンディションに応じた適切なタイヤ選択、そしてドライバーが良いフィーリングを得ることができるかが、勝利の鍵になります」
今年も最多エントリーを実現したポルシェ
ポルシェはGT3レーシングカーで争われるトップカテゴリーのSP9ラスだけでなく、カスタマーチームも幅広くサポート。今回も最新の6台の911 GT3 Rに加えて、39台ものポルシェ製レーシングカーが10の異なるクラスにエントリーした。最も人気の高いモデルは世界各地で開催されているカレラカップ用の「911 GT3 カップ」で、14台がCup2クラスに参戦する。
ポルシェ・モータースポーツのセールスディレクターを務めるミハエル・ドレイスラーは、ニュルブルクリンク24時間におけるポルシェの存在感について、次のようにコメントした。
「ポルシェは今年もニュルブルクリンク24時間レースにおいて、最もプライベーターから人気の高いマニュファクチャラーとなりました。これは私たちがパートナーやお客様から高い信頼を寄せられ続けてきたこと、私たちの製品が市場で高い評価を得ていることを示しています」
「私自身、6台のポルシェ 911 GT3 RがトップカテゴリーのSP9クラスにおいて、ライバル相手に力強いパフォーマンスを発揮すると確信しています。私たちのカスタマーチームはプロフェッショナルで、すべてのマシンに一流のドライバーが名を連ねています。911 GT3 カップや718 ケイマン GT4 クラブスポーツなど、他のカテゴリーでも私たちのカスタマーは、間違いなく手に汗握るレースを披露してくれるでしょう」