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BMW 3 Series Sedan / 3 Series Touring
内外装を含めた広範囲なアップデート
新型3シリーズ セダン/3シリーズ ツーリングは、内外装の視覚的な魅力を向上させつつ、パワートレインやインフォテイメントのデジタル化などのアップデートが実施された。
3シリーズは、1975年のデビュー以来、世界中で2000万台以上を販売。そのうち現行型の第7世代モデルは、約300万台がリリースされた。BMWブランドが世界中で販売する8台に1台が3シリーズとなっており、総販売台数に占める3シリーズの割合が25~35%に達するマーケットもある。
今回、エクステリアにエクステリアカラー、足元には新型軽量アロイホイールを導入。インテリアには、新デザインのステアリングホイールとインストルメントパネルが搭載される。「BMWオペレーティング・システム8.5」がアップデートされ、BMW iDriveによる直感的で快適な操作と、ナビゲーション機能の精度も向上した。
多彩なパワートレインを展開し、4種類のガソリンエンジンと4種類のディーゼルエンジンをラインナップ。プラグインハイブリッドモデルは、新型バッテリーの搭載と充電技術に改良が加えられた。新開発高電圧バッテリーを導入したことで、EVモードでの航続距離が101km(WLTPサイクル)まで延長。シャシーにも改良が施され、スポーツパフォーマンスと快適性のバランスが取られている。
新型 3シリーズ セダン/3シリーズ ツーリングは、2024年7月から段階的に生産が開始され、世界中で発売をスタート。BMWグループのミュンヘン工場とメキシコのサン・ルイス・ポトシ工場に加えて、中国市場向け車両はBMWブリリアンス・オートモーティブ(BBA)が運営する、瀋陽・鉄西工場で製造される。
新たに2色のエクステリアカラーを追加
エクステリアデザインは、これまで以上にスポーティエレガンスと現代性を追求。ドライビングプレジャーを重視したキャラクターが、シンプルなラインとゆったりとしたフォルムで表現された。
洗練されたBMWキドニー・グリルとツインサーキュラーヘッドライトは、どちらも現行BMWを象徴するデザイン要素。フロントエプロンとリヤエプロンは車両全体にダイナミックさを加え、オプションの「Mスポーツ・パッケージ」と「Mスポーツ・パッケージ・プロ」を装着することで、さらにアグレッシブなスタイルに仕上げることもできる。
今回のアップデートでは、エクステリアカラーに「アークティック・レースブルー・メタリック(Arctic Race Blue metallic)」と「ファイヤーレッド・メタリック(Fire Red metallic)」の2色を追加。2色のソリッドと、7色のメタリックペイントから選ぶことができる。
オプションの軽量アロイホイールにも魅力的な新色が追加された。Mスポーツ・パッケージ装着車には、ダブルスポークデザインの19インチMライト軽量アロイホイールが登場し、ジェットブラックかバイカラーから選択することができる。「BMW Individual」シリーズにもY字型スポークデザインの新型19インチ軽量アロイホイールが追加された。
スポーツレザーステアリングホイールを標準装備
インテリアは新デザインのステアリングホイールを導入。上質なマテリアルと新しいインテリアトリムエレメントの採用により、よりプレミアム性が強調されることになった。オプションの「インストルメントパネル・ラグジュアリー・イン・センサテック」は、コントラストカラーのトリムステッチが施される。
標準装備される最新世代スポーツレザー・ステアリングホイールは、多角形リムを持つ2スポークデザインを採用。Mスポーツパッケージを選ぶと、3スポークフラットボトムリム、12時位置のセンターマークを備えた、新型「Mレザーステアリングホイール」が奢られる。どちらのステアリングホイールにも、ライト付きマルチファンクションボタンとシフトパドルが装備される。
「BMWオペレーティング・システム8.5」をベースとするクイックセレクト搭載の最新世代「BMW iDrive」は、ベンチレーションとエアコンの操作感が向上。タッチコントロールと音声操作に重点を置いた操作コンセプトにより、コクピット内のボタンやスイッチを減らすことが可能になった。
温度選択、換気レベル、シートヒーター、ステアリングホイールヒーターは、BMWカーブドディスプレイか、BMWインテリジェント・パーソナルアシスタントによる音声コマンドで調整することが可能。インストゥルメントパネル中央、フロントシートのエアベントグリルに設けられた新たなコントローラーにより、簡単に換気レベルを調整することができる。
PHEVモデルに新型バッテリーを採用
パワートレインはBMWツインパワーターボを採用した4種類のガソリンエンジンと、4種類のディーゼルエンジンをラインナップ。ギヤボックスは8速ステップトロニックトランスミッション(AT)が標準装備され、ステアリングホイールには、素早いマニュアル操作が可能なシフトパドルが装備される。
3.0リッター直列6気筒ガソリンエンジンと、直列4気筒を含むすべてのディーゼルエンジン搭載モデルには、48Vマイルドハイブリッドテクノロジーを搭載。48Vスタータージェネレーターによる8kW(11PS)のパワーが追加され、ダイナミックなパワーデリバリーと高効率を実現する。
プラグインハイブリッドパワートレインを搭載する「330e セダン」と「330e ツーリング」は、後輪駆動か4WD「BMW xDrive」の選択が可能。2.0リッター直列4気筒ガソリンエンジンをベースに、電気モーターが8速ステップトロニックトランスミッションに統合され、システム最高出力は296PS(215kW)を発揮する。
今回、19.5kWhの新型高電圧バッテリーを導入。第5世代「BMW eDrive」テクノロジーから生まれたこの最新バッテリーは、これまで3シリーズのPHEVモデルに搭載されていたバッテリーよりも高いエネルギー密度を実現。使用可能なエネルギー量はほぼ2倍となったが、室内と積載コンパートメントのスペースは変わらず、燃料タンク容量も変わらない。EVモードにおける航続距離は、330e セダンが85~101km、330eツーリングが87~98kmにまで延長された。
新たに採用された充電ユニットは、BMW製プラグインハイブリッドモデルとしては初めて、最大11kWの三相交流充電に対応。これにより、高電圧バッテリーを空の状態から2時間15分でフル充電することが可能になった。